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ORICON NEWS
なぜ「卒業ソング」の新たな定番は誕生しないのか?
音楽ヒット自体が細分化
新たな定番が生まれない要因として、卒業ソングに限らず、時代のスタンダードと呼べるまでの音楽ヒット自体が誕生していないことが挙げられる。以前、とある年末の大型音楽番組のプロデューサーにインタビューした際、「今の時代、全ての世代から(ひとつの音楽が)支持されるのは難しい」という話をしていたが、昨今、リスナーの音楽嗜好が多様化したことで、ある特定の層には刺さっても、世代を越えて訴求できるヒット曲やスターは生まれにくい状況となっている。毎年、良質な卒業ソングは誕生しているものの、限られた層にしか届かないため、幅広い世代に愛され、“後世まで歌い継いでいきたい”というパワーを持つ定番になるまでには至らないのだ。
スタンダードが生まれなくなった卒業式事情
もちろん、定番が過去の名曲ばかりになるのは悪いことではない。しかし、最新曲から新たな定番が生まれていないことには、寂しさを感じずにはいられない。とはいえ、「仰げば尊し」「巣立ちの歌」の牙城を崩し多くの卒業式で歌われるようになり、「卒業ソングランキング」でも毎年上位にランクインしている合唱曲「旅立ちの日に」のように、楽曲の良さやパワーが多くの人の耳に届けば、今後、新たな定番が誕生する可能性は十分にある。5年後、10年後、時代を超越して愛される新たな「卒業式ソング」の定番が生まれていることに期待したい。
【昨年の結果】2014年好きな卒業ソングランキング
卒業写真
1
旅立ちの日に
作詞:小嶋登、作曲:坂本浩美
2
さくら(独唱)
3
YELL
3
贈る言葉
5
旅立ちの日に…
6
my graduation
7
道
8
卒業
9
サクラ咲ケ
10
【調査概要】
- 調査時期:
- 2014年2月25日(火)〜2月27日(木)
- 調査対象:
- 合計500名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員の10代、20代の男女)
- 調査地域:
- 全国
- 調査方法:
- インターネット調査