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和紗『豪華制作陣を迎えた約2年ぶりの新曲!』

 心を揺さぶり癒す稀有な歌声を持った和紗。そんな彼女がその歌声にさらに磨きをかけ、約2年ぶりの新曲を完成させた。リリースまでの道のりや豪華制作陣を迎えた今作の貴重なレコーディングエピソードなどを語ってもらいました

人との距離感や自分自身が歌う意味を模索した2年間

――和紗さんといえば、ドラマ『逃亡弁護士』(フジテレビ系)の主題歌「Stand Up For Love」の凛として透明感のある歌声がすごく印象的でした。
和紗ありがとうございます。私もドラマの主題歌を歌うのはデビューする前から夢のひとつだったのですごく嬉しくて。でも最初は正直、あまり実感が湧かなくて、ドラマが放送されて曲が流れた時に初めて“あ、私の曲だ”って実感したっていう(笑)。でもそうなると今度は自分の歌声がドラマの邪魔をしていないかとかいろいろ心配にもなって。責任の重さを感じましたね。

――そのあとに出した1stアルバムから、今回の新曲までリリースが2年間空いたのは?
和紗アルバムを出してひと息ついた後に東日本大震災の影響もあって、それまで考えていなかったことをいっぱい考え始めてしまったんです。私はあまり下積み経験もなくデビューしてから1stアルバムまで、いろいろ大変ではあったけれど周りの人に支えられながらスーッときてしまって。何かを置いてきたような、自分の軸があるようでなかったような感覚になってしまい、“これから和紗として何をやっていけばいいんだろう?”って、ふと立ち止まってしまったんです。

――自分と向き合う期間に入ったと。
和紗そうですね。だからいいきっかけではあったんですけど、なかなか納得のいく作品ができなくて、スタッフさんとも“和紗”って何だろうねって話し合っていたんですよ。で、その頃ちょうど京都で行われる「国民文化祭」というイベントのメッセージシンガーを応募していたので、オーディションを受けてみたら合格しまして。その後の1年間は和紗であり、イベントのメッセージシンガーでもあるっていうスタンスで京都の端から端までPR活動のために回っていたんです。

――PR活動ってどんなことをするんですか?
和紗とにかくいろんな地域に行って歌うんですけど、流しの演歌歌手の方のイメージのようにミカン箱の上みたいな場所で歌ったこともあって(笑)。でもアーティストとして原点に戻りたいっていうのがあったから全然躊躇(ちゅうちょ)はなかったし、むしろいろんな人と出会えたことが楽しかった。おかげで人との距離感や自分自身が歌う意味も考えられて、こういう活動をするタイミングだったんだなと思いましたね。

オヤジバンドと娘みたいな感じでレコーディングを

――新曲「覚えてますか」は、そんな活動を経て満を喫してのリリース。しかも作詞家の松井五郎さんをはじめ、超大御所ぞろいの制作陣ですがレコーディングはどんな感じでした?
和紗私の親かそれより上の世代の方たちばかりなんですが、みなさん優しかったですよ。プロデューサーの松浦(晃久)さんもオヤジバンドと娘みたいな感じでやりたいと言ってくださっていて。私自身、守られているような感覚があってそれが歌にも出た気がします。

――デビュー当時の歌声と比べて、柔らかさや透明感が増していますね。
和紗自分自身と向行き合ったこの2年間で、模索しながらあっちこっち行っているうちに自然と角が取れたのかもしれない。そのせいかレコーディングもいかにリラックスして歌えるかってことに徹して、今までで一番リラックスして歌えたんですよ。あとバンドの録音もこの曲の醸し出ている温かさや一体感を出したいってことで、一発録りでやりまして。別々に録った時との音の違いとか細かい部分はわからないんですけど、他の楽器を邪魔しないでどうしたらいい音になるか、その絶妙なさじ加減みたいなものが歌っている私にも感じられて。これだけの大御所の方たちだからこそできたことだと思いましたね。

――親と子の絆をテーマにした歌詞からはどんなことを一番、感じましたか?
和紗私自身、地元の京都を離れて東京に来てから、親のありがたみを感じることが多かったので<遠く離れていても 誰よりそばで見ててくれたね>っていう歌詞とかは自分のシンプルな気持ちそのままだなって。私のお母さんもライブに来て初めてこの曲を聴いた時は、最初の1行目で泣いてしまったらしいです(笑)。

――わかります。これを娘に歌われて泣かない親はいないかも(笑)。
和紗でも私は親だけでなくプロデューサーの方やマネージャーとか、血は繋がっていなくても繋がれる関係性みたいなものもこの曲から感じるんですよ。この2年間、家族でも友達でもないのに私のために動いてくれたり支えてくれた、そういう人たちがいたからこそやってこれたなと。なのでその距離感の大事さっていったら大げさだけど、目には見えないいろんな人との距離感や貴重さを聴いている人にも感覚的に感じてもらえたら嬉しいです。
(文:若松正子)

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