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“ピアニスト”フジコ・へミングが新レーベル設立

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 メジャーデビュー10周年を迎えたクラシックピアニスト、イングリット・フジコ・ヘミングが自らのCDレーベル“フジコ・レーベル”を立ち上げ、7月22日に第1弾アルバム『Fuzjko(フジコ)』を発売することがわかった。クラシック界にしてもまれにないプロジェクトで、彼女自身がリスナーに届けたい曲を、納得できる音質で録音し、世界に発信するために設立された。

新れーベールから発売されるアルバム『Fuzjko』 

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 日本人ピアニストの母とスウェーデン建築家の父のもと、ベルリンで生まれたフジコは、5歳で帰国し、東京で育つ。母の手ほどきでピアノを始め、17歳でコンサート・デビュー。東京藝術大学卒後より本格的な演奏活動に入り、28歳でドイツに留学した後はヨーロッパで演奏家としてキャリアを積んでいた。ところが、30代後半になって風邪による高熱で聴力を失う悲劇が襲い、今も右耳は聴こえないが、治療して4割ほどの聴力を取り戻した左耳を頼りにピアニストとしての活動を続けている。

 レコード会社やプロモーターから声のかからない不遇時代もあったが、1999年2月にNHK教育テレビで放送された番組『フジコ・あるピアニストの軌跡』をきっかけにブレイク。彼女のピアノと波乱万丈なその人生が広く人々の知られるところとなり、メジャーデューアルバム『奇蹟のカンパネラ』はこれまでに200万枚を売上げた。

 この10年は、ビクターやユニバーサルの名門レーベル・デッカから数多くの名盤をリリースしてきたフジコだが、新レーベルのために昨年12月、ロンドンのAir Studiosでレコーディングを敢行。リストの「ラ・カンパネラ」、べートーヴェンの「テンペスト」、ショパンの「ワルツ」など全12曲を新たに録音した。フジコは「今までにたくさんCDは売れたから、これ以上賞とかお金を望んだらバチが当たっちゃう。ただ、ときどき、神様が降りてきたとしか言いようのない演奏ができることがある。そんな演奏を世界中の人に聞いてもらえたらうれしい」と心境を語っている。

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