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『のだめ』の陰に清塚信也あり クラシック異端児の挑戦

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 クラシック界の次代を担うホープとして注目される、新進気鋭のピアニスト・清塚信也がこのほど都内でコンサートを開催。終了後、ORICON STYLEの単独インタビューに応じ「今までのピアニストはマニアック」「(本当の意味で)クラシックがまだ日本に浸透していない」と歯に衣着せぬ持論を展開した。甘いマスクとは裏腹に、クラシック音楽の認知向上とファン層の拡大にかける情熱が秘められている。

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 国民的ピアニストの中村紘子、加藤伸佳、セルゲイ・ドレンスキーに師事、幼少の頃よりクラシックピアノの英才教育を受けてきた。クラシックコンサートでの演奏活動にとどまらず、ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)では玉木宏演じる主人公・千秋真一のすべての吹替え演奏を担当し、サウンドトラックの演奏も手がけた。映画『神童』でも松山ケンイチ演じる和音(わお)の吹替え演奏にとどまらずピアノ演奏指導、さらに講師役で出演も果たしている。

 1982年11月13日生まれの25歳は、気がつけば日本のクラシック界の若手を代表する存在になっていた。ただ、自分がどうこう言われる前にクラシックのパブリックイメージを「払拭したい」という。「クラシックのファンってどうしても年齢層が高い。仕方ないのかもしれないですけど、新しいところを開拓したいんです。もっと若い人たちに興味を持ってもらわないと」。警鐘を鳴らすわけではないが“自分の役割”をしっかりと理解し、行動に移している。

 今までのピアニスト、はたまたクラシックに携わる人たちを「マニアック」と、敢えて一言で片付けてみせた。旧態依然とした業界体質に「誰がどう見たって充分に金ピカの壷なのに、それを多くの人に公開せず、死ぬまで磨き続けている。そんなのマニアックでしかないでしょう?」。高いコンサート料金で、それなりの会場で、わかる人だけわかればいいと高尚な身分を気取る――。聴き手側と演者側のそんな関係を頭ごなしに否定はしないが、指をくわえて見る気もない。「僕はデパートの屋上だろうが、お客さんが音の細かな違いまではわからない子供たちだろうが気にしません」。

 「野外イベントもやってみたい。もちろん生音の良さ、生音へのこだわりはあります。だから場所や表現方法は人と違っても演奏はちゃんとしたものを提供するんです。クラシック音楽自体は非常に素晴らしいものなので、そこの価値観まで下げては意味がないですからね」。演奏活動は年間150本を超える。クラシック界では異例の本数だ。全国どこへでも足を運ぶ。「音楽家としての楽しみ、やりがい」としての作曲活動も行う。実際にCMで清塚のオリジナル曲が使われるなど、その成果も表れてきた。その傍ら、ヤマハで生徒への指導力向上のために“講師の講師”を務める。

 見た目からしてアウトローではない。ただ、現状への疑問符を投げれば投げるほど“異端児”として扱われてきた。「こんなことばかり言ってるから、先輩や先生からお叱りを受けます。まぁ望むところですけど」。 日本のクラシック界が変わっていくかもしれない。そんな予感がしたインタビューだった。

■清塚信也ピアノリサイタルシリーズ『弾-DAN-』
6月6日(金)日本大学カザルスホール(9月と12月にも開催/場所未定)
問:ザックコーポレーション 03-5474-9999

清塚信也オフィシャルブログ
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