大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツは31日、HMVジャパン（英HMVの日本法人）の全発行済み株式を約200億円で取得する契約を締結したと発表した。ワールドワイドの規模で事業の見直しを進めていた英HMVは、日本撤退を3月頃から検討していると噂されていた。

　外資からの独立した例としては、2002年にタワーレコードが日興プリンシパル・インベストメンツによる全株式の取得によって米国法人から独立したことが思い出される。

　外資系CDショップという言葉が一般的になり、両社が90年代以降の日本の音楽ビジネスに多大な貢献をしてきたことは周知のとおり。タワーレコードの米国法人からの独立以降も、影響力が衰えることなく日本の音楽シーンに活気を与えているだけに、HMVの今後の展開が注目される。

　なお、日本市場におけるHMVブランドの使用権取得が含まれた契約のため、HMVジャパンは、従来どおりの営業を継続していく。タワーレコード同様、外資から離脱した日本法人としての新たな展開に期待したい。