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音楽家・渋谷慶一郎、AIによる創作で「未開拓の領域が生み出されている」 “シンギュラリティ”についても持論

 音楽家の渋谷慶一郎が13日、千葉・幕張メッセで16日まで開催中の『CEATEC 2026』に登場。AI(人工知能)の進化が音楽や人間の創造性に与える影響について持論を展開した。

「テクノロジー右脳左脳対談」に登壇した渋谷慶一郎(中央)

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【写真】「テクノロジー右脳左脳対談」に登壇した渋谷慶一郎


 渋谷は、電子音楽や映画音楽、オペラなど幅広い分野で活躍する音楽家。近年はAIを搭載した人型ロボットとともに舞台作品を制作する「アンドロイド・オペラ」にも取り組み、人間とAIによる新たな表現の可能性を追求している。

 この日は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のブースで行われたスペシャルセッション「テクノロジー右脳左脳対談」に登壇。慶應義塾大学名誉教授の國領二郎氏と、AIの進化によって人間や社会がどう変わっていくのか、意見を交わした。

 対談では、AIが人間の知能を超える転換点を意味する「シンギュラリティ」についても話題に。渋谷は「すでにシンギュラリティは訪れている」との見解を示し、自身の創作活動でも、AIの予想外の動きやバグをあえて作品に取り入れることで、「従来既知だった感情や枠組みを超えた未開拓の領域が生み出されている」と語った。

 また、AI時代に求められる人材やその育成については「知識や知性をベースとした内発的な強烈な欲望や衝動を持つ人間を見極めることが重要だ」と強調。「近年はAI自体が欲望を持ち得るのかという議論もあるが、人間においてもその強い駆動力をどうAIや未知のテクノロジーと融合できるかが鍵になる」との考えを示した。

 さらに、会場からは「欲望とは何か」という質問も寄せられた。渋谷は、自分の存在意義を懸けてでも成し遂げたいと思える強い意思や原動力だと説明。AIが欲望を持つようになれば、社会や表現のあり方そのものが大きく変わる可能性にも言及した。

 約40分にわたった対談では、AIと人間の関係から未来の社会まで幅広いテーマで議論が展開された。渋谷は終了時に「もっと話したかった」と語るなど、最後まで熱のこもったトークを繰り広げた。
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  • 「テクノロジー右脳左脳対談」に登壇した渋谷慶一郎(左)
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