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SARD UNDERGROUND 神野友亜、ソロ体制2年で深めた"自由"の歌 全国ツアー『TO MY FREEDOM』東京公演【セットリスト付きライブレポ】

 5月22日の岡山公演を皮切りに、8月22日の熊本公演まで、ライブツアー『TO MY FREEDOM』で過去最多となる全国11ヶ所のステージを全力で走り切ったSARD UNDERGROUND。ソロ体制となってまもなく2年、ライブハウスならではの濃密な空間で、より深みを増した歌声を響かせた神野友亜。その進化を、6月22日の東京公演の模様とともに振り返る。

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2026[TO MY FREEDOM]』より

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■7年ぶりの東京スタンディング公演 "自由"を掲げた熱いステージ

 過去最多全国11ヶ所を巡ったSARD UNDERGROUNDの『LIVE TOUR 2026[TO MY FREEDOM]』。東京公演は、新宿エリアで最大級となる2023年オープンのZepp Shinjukuで約1300人を集めて開催された。

 デビューから7年、これまでも毎年ライブツアーを行ってきたSARD UNDERGROUNDだが、東京でオールスタンディングの単独ライブを行うのは2019年11月の新宿ReNY以来で、神野ソロ体制となってからは今回が初めて。観客との距離が近いコンパクトな雰囲気に、神野も冒頭から高い熱量でステージをけん引した。

 オープニングに選んだのは、「メンタルが強かった時期に書いた楽曲で、ソロ体制になってすぐの不安なときに、かつての自分によって自分自身が勇気づけられた」という自身作詞による「ナンバーワンあなたは」。力いっぱい歌い上げた後、「盛り上がる準備はできていますかー?」と大きな声で観客を煽動すると、その勢いのまま、「君がいない[tribute 2026]」「この愛に泳ぎ疲れても」、テレビアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマとなった「夢で逢いましょう」を熱唱した。

 明るくなった場内で、客席をゆっくり見渡しながら、「去年のライブハウスツアーは東京がなくて、こうやってがっつりスタンディングで、みんなで盛り上がろうっていうのは東京では初なので、めちゃくちゃ楽しみにしてました!」と挨拶すると、観客は歓喜の声と手拍子で応え、会場は一気に温かい一体感に包まれた。

 この日の神野は水色のオーバーブラウスの上に黒のシースルーのカーディガン、ボトムスはラメをあしらった黒のレーシーなスカートと、エレガントさの中にも清楚さとちょっぴり妖艶さを感じさせるファッションで登場。かねてより、神野はZARDのカバー曲では「ZARDが紡いできた音楽の力を大切に受け継ぎながら、でも、自分らしく歌い上げられるよう」、オリジナル楽曲では「とことん自分らしさの確立」を追求してきたが、歳月と経験を積み重ね、たゆまぬ努力を続けてきた神野は、ひとまわり大人びた佇まいを見せ、存在感をさらに増していた。

■神野友亜がたどり着いた"自分らしい歌" ソロ体制2年の進化

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2026[TO MY FREEDOM]』より

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 本ツアーの「FREEDOM」を冠したタイトルは、「ソロ体制になってからも支えてくれているファンへの感謝を原動力に、先入観にとらわれず、自分自身を自由に羽ばたかせ、自由に音楽を楽しむ姿勢を表現した」と神野。同時に、「日常のしがらみから解放され、自分らしく生きてほしいというオーディエンスへのメッセージも込めている」という。

 そんなタイトルに託した思いは選曲や演出にも存分に表れていた。5曲目には「かねてからずっとライブで披露したかった」というZARDの楽曲「Listen to me」を披露。カバー曲については、昨年、「歌いながらいろいろな楽しみ方ができたらという余裕が持てるようになった」と語っていた神野だが、その言葉通り、のびのび、神野らしい表現力で、「瞳そらさないで」「GOOD DAY」の2曲を、次いで自身作詞によるオリジナルのバラード「風はファンタジー」を披露。神野の歌声に、バンドの生演奏ならではの熱気と迫力が重なり、ライブハウスならではの臨場感が会場を包む。観客は全身で音楽を浴びる喜びに浸っていった。

 そしてファンと一体になった時間を慈しむように、「皆さんに出会えて本当に良かったなって思いながら、この時間って当たり前じゃないなって思いながら、噛みしめてツアーを楽しんでいます」とニッコリ。ツアータイトルになっている自身作詞の「TO MY FREEDOM」では、観客に振付を伝授しながら「心を開放してください! 嫌なことを全部忘れましょう!」と盛り上げ、観客の躍動をリード。ソロになってから書き下ろした「故障した車」「全部自己責任」を歌い上げると、観客はコブシを突き上げ、神野の歌世界に酔いしれた。

 続いてライブの定番「イチゴジャム」では、サビの“二人で作ったイチゴジャム”のコール&レスポンスに次いで、恒例のご当地ネタを披露。神野の「新宿の西口探してたら40分経ってた」という替え歌に観客の笑いが起きる。そして、バンドメンバーにマイクを向け、メンバーがひねり出したネタに観客は大盛り上がり。ステージと客席の距離感は一層縮まり、会場はアットホームな雰囲気に包まれた。

 それもそのはず。サポートメンバーは、ZARDのステージを担当してきたドラムの車谷啓介とベースの麻井寛史、キーボードの大楠雄蔵の3人にギターの栄先思希を加えた、ソロ体制になってからずっと神野とステージを創り上げてきた布陣。ファンにとっても絆を感じられる存在だけに、巧みな演奏への熱い拍手と声援は、終始、サポートメンバーにも送られた。

■“しあわせ”へ込めた思い 観客と分かち合った特別な時間

『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2026[TO MY FREEDOM]』より

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 終盤、神野はZARDの曲の中でも特に好きだという「マイ フレンド[tribute 2024]」を皮切りに、「IN MY ARMS TONIGHT」、自身作詞の「擦り傷だらけの純情」、「こんなにそばに居るのに」を全身全霊で歌い上げると、「もっと声出していきますよー!」と大きな声で観客に語りかけ、自らコブシを振り上げ「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」と観客を煽る。自身作詞の「空っぽの心」で会場のボルテージが最高潮に達すると、ラストには「負けないで」で大団円。観客に会えた喜びを伝えるように神野がコブシを振り上げると、観客も神野へ感謝の気持ちを送るようにコブシで呼応。双方向のエネルギー交換で会場が圧倒的な一体感に包まれると、神野の歌声にはますます熱情がこもり、バンドの演奏もヒートアップ。演奏が終わり静寂が戻ると、「友亜〜!」「友亜ちゃーん」「SARD―」の掛け声が飛び交い、その声は次第に「アンコール!」の大波へと変わっていった。

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 終盤のロックな魂が宿ったような力強いパフォーマンスから一転、アンコールでは、「今日は本当にありがとうございます。東京スタンディング、めちゃくちゃ盛り上がりましたね。楽しかったです。皆さんも楽しかったですか?」と、いつものおっとりとした口調と笑顔で観客に語りかける。そして「最後の最後、めちゃくちゃいい2曲を用意しております」と「君に逢いたくなったら…」、次いで「今日は本当にしあわせでした」の前振りの後、自身作詞の「しあわせ」を披露した。

 「しあわせ」は神野がデビュー前から大切にしている言葉。メンバーがいた頃から「しあわせになろう」を合言葉に歩みを続け、ソロになってから詞を紡いだ本楽曲には「悲しさ、寂しさ、不安など誰もが抱える心の深淵を描きながらも前を向く勇気を与え、しあわせを届けたい」という思いを込めたという。そんな世界観に浸りながら、神野も観客も大きく手を振り合うと、すべての人たちから今日この時間を共有できた喜びがあふれ出したように、会場にはしあわせな空気が満ち満ちていった。

 デビューから7年、ソロという新たな道を歩み始めて約2年。神野友亜は、自分らしい歌を、自分らしい言葉で届けるアーティストへと確かな歩みを進めていた。その未来が、ますます楽しみになる一夜だった。

取材・文:河上いつ子

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<ライブ情報>
■『SARD UNDERGROUND LIVE TOUR 2026[TO MY FREEDOM]』
2026.6.22
Zepp Shinjuku(TOKYO)

【セットリスト】
01 ナンバーワンあなたは
02 君がいない[tribute 2026]*
03 この愛に泳ぎ疲れても*
04 夢で逢いましょう
05 Listen to me*
06 瞳そらさないで*
07 風はファンタジー
08 GOOD DAY*
09 TO MY FREEDOM
10 故障した車
11 全部自己責任
12 イチゴジャム
13 マイ フレンド[tribute 2024]*
14 IN MY ARMS TONIGHT*
15 擦り傷だらけの純情
16 こんなにそばに居るのに*
17 空っぽの心
18 負けないで[tribute 2024]*
ENCORE
01 君に逢いたくなったら…
02 しあわせ
*ZARDカバー(提供曲含む)

【Live Support Members】
車谷啓介(Dr)
麻井寛史(Ba)
大楠雄蔵(Key)
栄先思希(Gt)
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