歌手の杜このみが22日、東京・浅草寺の神楽殿で、新曲「葦風峠」のヒット祈願イベントを開催し、同曲を含む3曲をミニライブ形式で披露した。イベント後には報道陣の取材にも対応し、イベントの感想や今後への意気込みを語った。

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　杜は2013年に「三味線わたり鳥」でデビューし、今年で10周年。新作「葦風峠」は、この10周年記念シグルとなる。さらに、プライベートでは20年8月に大相撲の高安と結婚し、21年2月に第1子女児、22年8月に第2子男児を出産。今月4日に更新されたブログでは、コロナ禍の影響で行えなかった挙式を茨城・筑波山神社であげたことも報告していた。

　はじめに杜は、「新曲を出すこと自体が3年ぶりなので、リリースできること、そしてファンのみなさまとお会いできることのうれしさでいっぱいです」と今回のイベントを回顧。続けて、同イベント前にコロナ禍で見合わせていた夫・高安との挙式や披露宴を行ったことも報告し、「一生忘れられない6月になった」と喜んだ。

　新曲は、作詞を円香乃、作曲を岡千秋が手がけた演歌作品。杜は幼い頃から民謡で培った歌唱力を活かし、愛する人を待ち続ける切ない女性の心情をドラマチックに歌い上げている。杜は今作に関して「とても幸せな6月だったので、ハッピーな演歌にしようかという話もあったんです」といいながら、「でも今後20年、30年歌い続けていく上で、哀愁もしっかりと歌える歌手になりたいと思った」と、悲恋を描く同作に込めた思いも吐露。

　10周年については「あっという間だった」といい、「コロナで歌えなかった時期もあるので、正直なところ、まだ新人のような気持ちです」と心境も明かす。デビューから10年、結婚や出産なども経て、歌への姿勢が変化したとも語る杜は「子育ては簡単なことではないと改めて実感する毎日ですが、母になるという経験をさせていただけたことに感謝しています」といい、「娘と息子の存在がすごく力をくれますし、結婚する前と比べても、歌の表現の幅がさらに広げられたと感じています」と誇った。

　そして「“年末の大きな舞台”を目指して…」と、NHK紅白歌合戦への出場にも意欲を見せつつ、「お仕事をしながら子育てをしているお母さんは世界中にたくさんいらっしゃいます。そんなみなさんに『夢を追いかけていいんだ』という姿を見せたい」と決意。最後には「ずっと支えてくださっているファンのみなさんやスタッフのみなさんに恩返しができるように、演歌歌手としてステップアップしてがんばりたい」と10周年を越えた活動にも意気込みを見せた。