人気グループ・ふぉ〜ゆ〜の福田悠太が主演するミュージカル『悪魔の毒毒モンスター REBORN』が来年1月14日から東京・EX THEATRE ROPPONGI、27日から大阪・サンケイホールブリーゼで上演される。このほど福田と演出の池田テツヒロが合同取材に参加。3年ぶりの“再演”となる今作への意気込みと見どころを、息ピッタリのコンビネーションでアピールした。

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　1984年に公開され、伝説となったアメリカのカルト・ムービーをもとに、2009年にオフ・ブロードウェイでコメディ・ミュージカルとして誕生した今作。舞台はニュージャージー。街のいじめられっこだったメガネ青年・メルビン（福田）が産業廃棄物で汚染された街を救うため、立ちあがった途端に、汚染の黒幕である市長の命令で放射性廃棄物のドラム缶に放り込まれてしまう。突然変異で緑色のモンスターになってしまったメルビンは、手に入れた怪力で街の悪者を次々と倒し、復讐を果たす。醜いモンスターになってしまったメルビンだったが…。

　2020年3月には遂に東京で上演されたが、コロナ禍に突入したことで大阪公演は中止に。池田は「再演ができること自体が奇跡」と喜びつつ、当時は「観たかったけど行けなかったみたいな声もたくさん聞きました」と無念さも感じていたよう。

　福田も「（初演は）ちょうどコロナに入るところで結構悔しい思いをした。『どうしても再演したい』とずっと言ってたら、すぐに動いてもらって実現しました」と感激する一方で、池田は「大丈夫かな？そもそも変な作品だし…映画を知ってる世代は『なんでいまさら？』って。ある程度、イケメンで売ってらっしゃる福ちゃんが顔をほぼ隠してるし、なにこの公演…」と自虐まじりに心配。

　すると、福田は「今、必要なのは癖」と力を込めつつ「みんな頭の良い芝居や正統派ミュージカルだったり演りたがる。こういう作品をやりたがらないなら、ほかで観れない。ここでしか観れない。ほかのやつはどこでも観れる。だったら観れないものを観なきゃいけない、そういう時代」とドヤ顔。池田から「『時代』をつければいいと思ってる（笑）」と呆れられつつも、並々ならぬ自信をのぞかせた。

　冒頭から“タブー尽くし”の今作だが福田は「痛快だったのは規制がかかっていない自分に自由を感じる。観てたら気持ち良いですよね。ナシだったものがアリになってて面白いって言われてギャグになるし、曲も良いしドラマもあるし」と魅力も紹介。池田は「中途半端にやるとよくない『やるんです』と宣言してるから楽しまざるを得ない。わざわざ70年代のカルト映画をリメイクしてるのも、そういうメッセージがあったんだね。ちゃんと演らないと」と気を引き締めた。

　ちなみに「ミュージカルのお仕事をすごくいただいて。僕、フラッシュダンスの劇出てるんです」という福田。「じゃあ、一流じゃない。すっかりミュージカル俳優」と池田が感心すると、「ふぉ〜ゆ〜と“おともだち”（ファンの愛称）の中では『ミュージカルスター』って呼ばれてます」と得意げに。それでも池田から「それに応えられるポテンシャルはある。公演で課題をクリアして、その上をいってるから、次々お仕事がくるわけでしょ。満を持しての再演だね」と褒められると「実際曲もいいから、曲もいいから、口ずさんじゃう。歌は練習してるんですけど…『うまくなってます！』とは言わないです（笑）」と謙そんしていた。

　“REBORN”ということで福田は「まったく同じものをやるのではなく、前回のもう少しこうした方がよかった、というところをパワーアップさせているので完璧」と自信満々。池田は「前回はお客様を参加させることができづらかった。声が出せなくても参加していただくことを大事に。舞台上のお花が客席まで咲き誇ったり、観衆役を演ってもらったり」と“客席参加型”の試みも用意しているそう。「初演よりもみなさんに参加していただける工夫を作ってるのでお楽しみにしてください」と呼びかけた。

　また、きのう15日は福田の36歳のバースデーということで、池田からサプライズとしてケーキが登場。福田は大喜びしながら「僕個人として外部舞台はここが一発目。景気づけで飛躍できるように。それが『毒毒モンスター』っていうのもね。ワクワクして仕方ない。このワクワクを届けられる36歳になりたい」と抱負。池田は「福ちゃんが楽しんでいるを見たい。そういう公演なんですよ。楽しんじゃってください」と後押しされていた。