SNS発の女性ボーカリスト・にんじんのオリジナルプロジェクト「ロクデナシ」が歌う「ただ声一つ」がアジア各国のチャートを賑わせ、特に香港ではSpotifyバイラルチャート50で1位を獲得するなど熱い反応を得ている。

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　にんじんは、2019年12月からTikTokで歌ってみた（カバー動画）の投稿をスタート。儚さの中にも優しく、温かみのある歌声が若い世代を中心に支持され、TikTokフォロワー85万人、SNS総フォロワー数は100万人を超える（3月時点）。

　2021年6月からは、にんじんと気鋭のボカロPコンポーザーによるオリジナルプロジェクト「ロクデナシ」を始動し、これまでに40mPや一二三とのオリジナル楽曲を3曲リリース。その中で、コンポーザーのMIMIが作詞作曲し、昨年12月に発表した最新曲「ただ声一つ」が日本のみならずアジア各国で話題を広げている。

　なかでも香港では、Spotifyのバイラルチャート50で1位を獲得し、3月29日時点で23日間連続チャート入りを果たしている。この曲の歌詞にある「生きづらい世の中に対する叫び」「悩みは誰しもが抱えて生きている」といったメッセージ、切なさを増幅させるピアノの音色、にんじんの包み込むような歌声が、「政治情勢で困惑中の香港の人々の胸にダイレクトに突き刺さっているのではないか」（関係者）と分析している。

　にんじんは昨年、初のワンマンライブを開催予定だったものの、コロナ禍で延期を余儀なくされ、「今年こそは開催したい」と意気込んでいる。

■コンポーザー・MIMIコメント
　現在さまざまな世界的な難しい情勢がある中で、誰しも心の中に『生きるのって大変だな』『なぜか寂しいな』といった感情を抱くことがあるんじゃないかなと思います。そうした複雑な思いを抱えながら今を生きている人々に、「ただ声一つ」が少しでも寄り添うことができたのなら、それ以上のことはありません。これからも「ただ声一つ」をよろしくお願いいたします。

■にんじんコメント
　まさか香港で音楽チャート1位を取れるとは夢にも思わなかった。私自身、香港という国の歴史や現状はニュースで流れてくるレベルの知識しかないので大それたことは言えませんが、この曲を聴いていただいて、新しい一歩を踏み出すことの後押しとなり、世界がより良い方向に動くキッカケになってくれるとうれしい。