ロンドンブーツ1号2号の田村淳がボーカル・haderuとして率いる、ビジュアル系バンド・jealkbが19日、都内のライブハウスでワンマンライブ「social薔薇ノdistance」を開催。東京都の休業要請が、きょう19日に全面解除となったことから、新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策を講じた上で、ライブ開催に踏み切った。

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　観客はソーシャルディスタンスを保った上で、着席した状態でライブを鑑賞。入場時の検温、マスクの着用を徹底し、ステージと客席の間には透明のシートが設置された。haderuは、声を出せない観客のために“鈴”を用意していたが、体験したことのライブの形式ゆえに、入場時の観客の反応はいつもと違ったものに。

　そんな中でも、機転を利かせて「ちょっとストップ。手は挙げていいんだから。声はダメだけど。鈴も渡したのに。OK、やり直し！」と異例の2度にわたる“やり直し”。晴れてライブが幕開けすると「こういう状況ですけども。緊急事態宣言が明けて、休業要請も解除されたことで、いち早くライブハウスでの活動を再開しようと思いました。いろんなリスクがある中、集まってくださったみなさん、ありがとうございます」と力強く呼びかけた。

　力強い演奏で、観客の心をつかんだが、haderuは「すごく久々のライブハウスの演奏。いつもと違った状況ではありますが、胸にこみ上げてくるものがすごくありました。みんなのフリとか表情とか見ていたら、目がキラキラしていて、うれしかったです」としみじみ。透明のシートを指しながら「これがあるだけで面会感がすごいですね（笑）。どう考えてもこっちが悪さをして閉じ込められている。『笑ってはいけない』が始まっている」と笑わせた、

　その上で「ようやく明るい兆しが見え始めたと思うけど、まだ油断はできません。第2波が来る恐れがあります」と冷静に指摘。「新しい形を模索していけたらいいなと考えていて。きっと怒られるところには怒られると思いますが、それを怖がって一歩踏み出さないと新しい文化は生まれない。ここでやった経験がデータとなって、ほかの人たちが『もっとこうやったら、ソーシャルディスタンスを保ったままのライブができる』というきっかけになったらうれしい。新しい文化が生まれそうな感じがします」と現状を前向きに捉えた。

　ライブ後には取材会も行われたが、ここでも記者同士の間隔を保ち、質問の都度、マイクを消毒して実施。ライブを終えての感想について「リモートで離れたところでライブをやるということは、技術的にはできます。でも、目の前に人がいてライブをやるっていうことで、このお客さんの熱量は、ライブハウスじゃないとできないなと感じて。メンバーとも『思い切ってやってよかったな』という話をしました」と言葉に力を込めた。

　観客との距離感について「距離を保ったライブハウスでの楽しみ方が初めてなので、きっと困惑するだろうなと。想像以上に困惑していましたね（笑）。新しいことへのトライ、失敗してもいいからやってみようという感覚になれたかな」とにっこり。このほど、第2子となる次女が誕生したばかりのhaderuは「きのうから、2週間は子どもに会わないと決めました。リスクがあるので。生まれたばっかりの子どもにもしかしたらと…懸念されることもありますし。さみしいですけど、ありがたいことに、奥さんの実家に支えてもらっています」と明かしていた。

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