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風間三姉妹、4年ぶりのコンサートに意気込み 『スケバン刑事III』の思い出や裏話も【後編】

 浅香唯大西結花中村由真が8月に『三姉妹コンサート』を2日間にわたり開催する。80年代の伝説的ドラマ『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』で主人公の“風間三姉妹”を演じた3人が4年ぶりにステージに集う。これを機に先月に続き、浅香と大西が対談。放送から33年を経た『スケバン刑事III』の思い出や裏話を語り合ってもらう。

「4年ぶり」のコンサートに向けて意気込みを語った(左から)大西結花、浅香唯 (C)ORICON NewS inc.

「4年ぶり」のコンサートに向けて意気込みを語った(左から)大西結花、浅香唯 (C)ORICON NewS inc.

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――「スケバン刑事III」のアクションシーンは、かなり体を張ってましたね?
大西 ほとんど吹き替えはしていません。
浅香 スタントマンの方は常にいるんです。でも、監督に「できるか?」と聞かれると、3人とも「ハイ!」って感じで、ギリギリまでやりました。

――よく話に出るのが、東京湾で首に縄を付けてクルーザーに引っ張られた場面とか。
大西 あれはビックリするくらい寒かった! 11月半ばの寒波が来た日だったんですよ。
浅香 先に海に入ったスタントの方たちがブルブル震えながら上がってくるから、力を入れておいたんですけど、予想の100倍寒くて、死ぬかと思いました(笑)。
大西 しかも、私は泳げないので(笑)。怖かったんですけど、やるしかなくて。

――1話の終わりに目の前で家が爆破されたシーンは、実際に家を吹っ飛ばしたそうですね。
大西 そう。あれもすごかった……。
浅香 1回しかできないから、リハーサルでは監督の「ドーン!」という声でやって、どのくらいのものか全然想像がつかなかったんだよね。
大西 「すごくビックリすると思うけど、絶対その場から動かないように」と言われていたんです。本番は「来る来る……」と覚悟していたら、想像以上の爆発! すごい風圧がブワーッと来て、リアルに腕で顔をかばって「こんなことをするのか!?」と。
浅香 結花、由真の後ろにいた私でも熱風がものすごくて、自分たちが燃えているかと思いました。

――敵が稲妻を落としてくるところも、今みたいにCGではなかったと聞きます。
大西 リアルに火薬がバーン! バーン!となる中を走りまくりました。最後に爆発するところで伏せて、終わって起きたら、3人とも背中が真っ白(笑)。ボーンと舞い上がった砂とか粉とか全部降りかかかってました。
浅香 階段から落ちるとか、そういうのもいっぱいあって、すり傷や切り傷は当たり前。
大西 当時アイドル歌手の活動もしていて、衣装で肩や脚を出してましたけど、青アザだらけで(笑)。
浅香 全部ファンデーションを塗って隠しました。

――殺陣のけいこもかなりしたんですか?
浅香 撮影が始まる数ヵ月前からやりました。忍者だったので、スススス……って縦に揺れない忍者走りをいっぱい練習して、かなり上手くなったんですけど、劇中では1回もやりませんでした(笑)。
大西 だいたいの型を教えてもらって、実際の立ち回りはその場で「こうやって」と言われたのを覚えました。
浅香 意外と覚えるのは早かったかな? 少しでも気を抜くとケガに繋がるので厳しかったです。ただ、私たちは笑いたい年ごろで、ちょっとしたことがツボに入ると、大変だったね。
大西 笑いが止まらなくなっちゃう。たいして面白いことではないんだけど(笑)。
浅香 それでテイク17まで行って(笑)、スタッフが全員「いい加減しろ!」って怒っているんです。私たちも時間がない中でパッパ行かなきゃいけないのはわかっていて、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたけど、その状況さえおかしくなっちゃって(笑)。
大西 そこでまた笑ってNGとか、最悪だよね(笑)。今考えると、フィルムだったし。
浅香 スタッフが怒るのは百も承知。笑っちゃう自分に腹も立つんです。なのに、笑ってしまう(笑)。
大西 真面目な顔で見つめ合うシーンが多くて、唯たちが笑うのを我慢して、口の端がピクピクしていたり、鼻の穴が膨らんでいると、笑いを抑えられなくて(笑)。
浅香 土下座したいくらいでした(笑)。
大西 何とか落ち着いてきて、やっと行けると思ったら、今度はマイクのカバーがストンと落ちたときは、もうダメでした(笑)。笑い転げちゃったもんね。
浅香 撮影では戦ったり痛い目に遭うよりも、笑いを堪えるのが一番苦しかった(笑)。

――唯と由真がケンカして、結花が「やめなさい!」と止めるのも定番でした。
浅香 あのケンカはリアルにやっていて、終わらないんですよ(笑)。お互い「負けない!」という気持ちになって、延々「オラオラ!」とやっていて。
大西 だいたい由真が唯をぶっ飛ばすところから始まるんだよね。
浅香 ぶっ飛ばされて「この野郎!」となって。台本には何も書いてなくて、「この範囲で好きに喧嘩して」と言われてました(笑)。

――唯さんは運動神経は良かったけど、ヨーヨーには手こずったそそうですね。
浅香 体調によって、上手く回転する日もありましたよ(笑)。投げるとき、カメラに垂直に飛んでいかないといけなくて角度が難しかったのと、ヨーヨーは必ず自分に戻ってくるんです。それが痛いとわかっていたから、投げるときも怖がる顔になっていたのを監督に見破られて、「もう1回」ということもありました。
大西 私の折り鶴も投げることに関しては同じだけど、戻ってこなかったから、怖さはなかったです。でも、慣れるまではポーズを取るとプルプルしてました。
浅香 折り鶴やリリアンを真顔で構えているのも最初ツボでした(笑)。
大西 そういうのが1コ1コおかしいんだよね(笑)ドラマの中では大真面目にやってましたけど。
浅香 畳んでいた折り鶴がシャキンと立体になるのが、おかしくてたまらなかった(笑)。
大西 由真は「頼むからリリアンはやめてください!」って、1人でプロデューサーに直談判に行ったそうです(笑)。

――それで、8月には4年ぶりの三姉妹コンサートがありますが、前回は27年ぶりで不安はありませんでした?
浅香 「3人でやれば大丈夫」と不安はなかったんですけど、緊張は半端なかったね。
大西 1曲目の「Remember」から、まだ何もしてないのに足が攣りました(笑)。
浅香 お客さんの顔を見たら落着きましたけど。結花と由真の曲を歌えたのもうれしかった。
大西 リハーサルから楽しかったです。3人揃ったのは2回だけでしたけど。
浅香 リハとは別に振付もしっかりやったよね。昔あれだけ踊った「Remember」が3人それぞれちょっと違う形で覚えていて、「そんな動きだった?」というのもありました(笑)。

――今回はまた違う試みも?
浅香 前回は本当に久々で『スケバン刑事』の色が強かったんですけど、今回はまた違う角度からも見せられたらいいかなと思います。
大西 前回の良かったところは生かしつつ、今の自分たちも膨らませたいと話してます。

――それぞれ今、力を入れていることはありますか?
大西 私はもともとホットヨガに行っていて、最近はパーソナルトレーニンングをしてます。美容と健康のために。
浅香 私は「今日1日が楽しければ」という感じで生きているので、あまり先は見ていません(笑)。

――50代を見据えて……とかはないですか?
大西 こっちはもうなってますから。早くおいで(笑)。
浅香 年齢はすごく気にしてます。年を取るのは仕方なくても、私はそこに抗いたくて必死(笑)。毎日、全身に9000ボルトの電流を流してます。そういうイスをお店に通って試して買いました。血流が良くなって、デトックス効果もあるみたいです。
大西 だけど、唯はまだ年齢の頭の数字が4で、私は5だからね(笑)。2人とひとつしか違わないのに、私は7月生まれで、2人は誕生日が1年の終わりのほう。だから夏にコンサートをやると2歳差で、これは結構大きいんですよ(笑)。
浅香 私はまだ49です(笑)。
大西 そうやって勝ち誇った顔をされると、イライラする(笑)。でも、大丈夫。お客さんも5の人が多いから(笑)。
浅香 そうだよね。
大西 同じ世代だから、疲れるのも私たちと一緒のはず(笑)。
浅香 最初の勢いがなくなっていくよね(笑)。
大西 だから、「ずっと立ってなくていいからね」と言ってます。体力を持たせるために、座って休憩するのもポイント(笑)。でも、このコンサートでは、あの頃に戻ってもらえたらいいなと思います。

 『唯・結花・由真 三姉妹コンサート〜Remember2019〜』は8月10日、11日に東京・ニューピアホールで開催。(取材・文/斉藤貴志)

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