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のん、東北ユースオーケストラと朗読で共演「ほんの少しでも力になれれば」

 女優・のんが21日、東京・初台の東京オペラシティコンサートホールで行われた『東北ユースオーケストラ演奏会2018』に参加。詩を5編朗読したのんは「みなさんと共演させていただけて幸せでした」と胸いっぱいの様子で、終演後には東北や熊本、海外も含め地震のよって被害を受けた人に向かってエールを送った。

朗読を披露したのん(左)と伴奏する坂本龍一

朗読を披露したのん(左)と伴奏する坂本龍一

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 東日本大震災で被災した東北3県(岩手・宮城・福島)の小学生から大学生で構成された「東北ユースオーケストラ」による演奏会。震災直後から被災地の学校における楽器の点検修理や音楽活動の支援を行ってきた「こどもの音楽再生基金」の発起人でもある坂本龍一が復興支援プロジェクトの一環として、2013年に宮城・松島町で開催された音楽祭『Lucerne Festival ARK NOVA 松島 2013』をきっかけに企画・編成した。

 3度目の演奏会を迎えた今回は「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」などを披露。のんは宮沢賢治の「村娘」「星めぐりの歌」、原民喜の「永遠の緑」、安里有生の「へいわってすてきだね」、関根妃奈乃の「あの山を登れば」の5編を朗読した。一昨年、昨年に参加した女優の吉永小百合が選んだもので、坂本龍一によるピアノを含むオーケストラをバックに情感たっぷりに、のんは読み上げた。

 イベント終盤に再登場したのんは「みなさんの演奏が素晴らしかった。とても感動しました。みなさんと共演させていただけて幸せでした」と感慨深げに語った。終演後にコメント寄せたのんは「新参者ですが、みなさんや教授(坂本)に温かく迎えられてとっても嬉しかったです。尊敬する吉永さんの代役を務めさせていただくのもとても光栄でした。そしてオーケストラを前に朗読させていただくのも初めてで、全てが貴重でステキな時間を共有させて頂きました」。

 そして東北や熊本、そして国外のメキシコや台湾といった地震で被災した地域へ、こう発信した。「東北の震災から7年、その後熊本も、メキシコや台湾でも…。私が知っている場所だけでもこんなに災害が起こっているという事に衝撃を受けています。被害に遭われた方に何と言葉をかけていいのか? 私はまだ答えが出せずにいます。ですが皆さんと一緒にこうして一歩踏み出すこと、皆さんにたくさん笑顔になっていただけるようにお仕事を頑張って、ほんの少しでも被害に遭われた方への力になれればいいなと願います」と惜しみないエールを送った。

 また、坂本龍一もコメントを発表。「昨日まで3日間、合宿で練習しましたが、それでもどうなるか分からず直前まで冷や汗をかいていました。子どもたちは本番に強く、持てる力の120%を出し切り、エネルギーに満ちた演奏を披露してくれました」とオーケストラのメンバーを労った。そして、のんの朗読について「のんさんの朗読は昨日、初めて演奏と合わせたばかりですが、驚くほどぴったり合っていました。朗読をじっくり聞くと感情が高まりすぎるので、ボクはできるだけ音楽に集中していました」と感想を語った。最後は「月日とともに震災の記憶や関心が薄れていくのは仕方ないことですが、ボクの中ではまったく色あせていません。あの震災は、人間とは何か、文明とは何かを考えるきっかけになったのかもしれません。こうした活動はぜひ継続して行きたいと思います」と綴った。

 演奏会にはそのほか、指揮で柳澤寿男氏、司会で渡辺真理が参加した。

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  • 朗読を披露したのん(左)と伴奏する坂本龍一
  • 演奏する坂本龍一
  • 朗読するのん
  • (左から)渡辺真理、のん、坂本龍一
  • 司会の渡辺真理(左)とのん
  • 東北ユースオーケストラ
  • 朗読を披露したのん(左)と伴奏する坂本龍一

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