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ラブソングの女王・西野カナ、「トリセツ」後に目指す“インスタ映え”

 西野カナが、1年4ヶ月ぶりのアルバム『LOVE it』を発売した。初期は「会いたくて 会いたくて」、最近では「トリセツ」など、自身の年齢に応じた恋愛ソングを世に送り出してきた彼女。常に日常を歌詞に反映してきた西野だが、今作で考えたのは音楽の“インスタ映え”だという。『日本レコード大賞』受賞やドームライブなど、ソロの女性アーティストとして進化を続ける彼女に心境を聞いた。

アルバム『LOVE it』を発売した西野カナ

アルバム『LOVE it』を発売した西野カナ

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◆いわゆる“インスタ映え”しそうな曲になればいいな

――昨年の『Just LOVE』は、話題になった「トリセツ」も収録されていて、“ザ・恋愛”という色合いが濃かった印象です。今作は今までとは違う意味で、より広い“LOVE”をテーマにした作品になっていますね。西野さんと言えば、どうしても「ラブソングの女王」というイメージがあって。
【西野カナ】自分では、その時その時で「これ!」って思ったことについて歌詞を書いているだけなんです。だから、タイトルにある“it ”も、私が日常の中で「これ、いい!」って思う、そんな瞬間を集めた感じ。SNSが、コミュニケーションツールとしても、自分のライフスタイルを伝えていく場としても、すごく流行っているじゃないですか。みんなそこに、「いいね!」ってつけていくでしょ? その「いいね!」って気持ちも、広い意味での愛だと思うし。インスタはビジュアルを広めていくものだけれど、もしもインスタが音楽を広げるツールだとしたら、いわゆる“インスタ映え”しそうな曲になればいいなと思って(笑)。だから、いつもやっている女子会をそのまま歌詞にしたような「Best Friends Forever」とか、「スマホ」という曲があったりするんです。

――だから、日常感があるんですね。世間的には、まだ「トリセツ」のイメージを引きずっている人も多いかもしれないですが、一旦、ああいうブームを作り出してしまうと、プレッシャーを感じたりはしないんですか?
【西野カナ】それはないです。昔から、歌詞を書くときはフラットな状態から、パッて思いついたものをテーマにしているので。

――ネタ切れはしない?
【西野カナ】します。だからその都度その都度探すんです。映画を観ることもあれば、雑誌を広げることもあります。普通に生活する中で、ヒントを探すことが多いですね。でも、やっぱり人と話すことがヒントになることは多いかもしれません。

◆『日本有線大賞』『日本レコード大賞』は、いろんな幸運が重なった

――今年は、東京・大阪でのドームツアーも成功させています。ドームは目標にしていた?
【西野カナ】コンサートをするときに、演出など具体的なことをイメージすることはありますけど、特に目標としていたわけではないんです。今回は10年目ということもあったので、会場の大きさよりも、どうしたらみんなに感謝を届けられるだろうか、ということからステージをイメージしました。大きいからこそより身近に、シンプルに、歌声を届けたい。だからセットリストも、1曲目を「Best Friend」のアカペラでいこうと、すぐ閃きました。

――去年末は、『日本有線大賞』と『日本レコード大賞』を受賞しています。
【西野カナ】メダルとかトロフィーとは無縁の子供時代を過ごしていたので、すごく不思議です。あれは、いろんな幸運が重なったんです。いい曲があって、詞に共感していただけて、いろんな人に聴いてもらえた。受賞の一報を耳にしたときは、「ミラクル起きた!」って思いました(笑)。賞をいただけたことももちろん嬉しいんですが、スタッフ、家族、友だち、ファンの人と嬉しい気持ちを共有できたことが何より幸せでした。

――これから先、どんな曲を歌っていきたいですか?
【西野カナ】アルバムタイトルには毎回“LOVE”という言葉がついていて、身の回りにあるLOVEを描きたいということは昔から変わっていません。聴いてくださる人の人生の1ページのBGMになるような曲を…。私はあまり具体的な目標を持って活動はしてないんですが、もし目標があるとすれば、たくさんの皆さんの人生のBGMになるような曲を歌い続けていくことが目標です。
(文:菊地陽子)

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