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坂本龍一、東北の学生オーケストラと共演 復興支援に決意新た「しつこく忘れない」

 音楽家の坂本龍一(65)が25日、東京オペラシティ コンサートホールで開催された『東北ユースオーケストラ演奏会 2017』に出演。東日本大震災で被災した東北3県(岩手・宮城・福島)の小学生から大学生で構成された「東北ユースオーケストラ」とピアノで共演した。

東北ユースオーケストラと2度目の演奏会を開いた坂本龍一(中央)(左から)福澄茉音さん、畠山茜さん、坂本、遠藤寛人さん、遠藤梨々花さん (C)ORICON NewS inc.

東北ユースオーケストラと2度目の演奏会を開いた坂本龍一(中央)(左から)福澄茉音さん、畠山茜さん、坂本、遠藤寛人さん、遠藤梨々花さん (C)ORICON NewS inc.

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 震災直後から被災地の学校における楽器の点検修理や音楽活動の支援を行ってきた「こどもの音楽再生基金」の発起人でもある坂本。この日共演した東北ユースオーケストラも坂本の復興支援プロジェクトの一環として、2013年に宮城・松島町で開催された音楽祭『Lucerne Festival ARK NOVA 松島 2013』をきっかけに企画・編成された。

 昨年に続き2度目の演奏会を迎えた今回は、坂本と「ラストエンペラー」「八重の桜 メインテーマ」など代表曲で共演したほか、女優の吉永小百合(72)も昨年と同じくゲストで登場。自身が出演し坂本が音楽を手がけた映画『母と暮せば』の楽曲をバックに、詩の朗読で共演した。オーケストラ単体では、マーラーの交響曲第1番『巨人』などの難曲にも挑み、ステージで若いエネルギーをほとばしらせていた。

 演奏会後、4人の楽団員とともに囲み取材に応じた坂本は、学生たちの熱演を「親になったような、楽しいけれども心配な気持ち」とハラハラしながら見守ったことを明かしながら、「音楽的にも深くなった。力強い演奏で感心しました」と彼らの成長に目を細めしみじみ。震災から6年たった今も音楽での支援を続けていることについては「しつこく忘れないぞ、という思いを持っている人もまだまだいるということが、現地の人たちにとっての力になればと思います」と強い思いを語った。

 楽団のキャプテンを務めるバイオリンの畠山茜さんは、「いくら時間が過ぎても地震があったのは忘れられないこと。被災地の子どもとして元気にやっているという姿をこれからも音楽を通して、支援してくれた人たちに伝えていきたい」と前を向いた。これに坂本も「(活動は)財政的な支援がないと続けられない。今後もメディアなどを通じて活動を知ってもらいサポートしてもらえたらうれしいです。いつかは海外(公演)という大きな志もあるので実現できたら」と改めて支援を呼びかけていた。

 演奏会にはそのほか、沖縄民謡グループ・うないぐみ、指揮で柳澤寿男氏、司会で渡辺真理(49)が出演した。

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  • 東北ユースオーケストラと2度目の演奏会を開いた坂本龍一(中央)(左から)福澄茉音さん、畠山茜さん、坂本、遠藤寛人さん、遠藤梨々花さん (C)ORICON NewS inc.
  • 昨年もゲスト出演した女優の吉永小百合が詩の朗読で参加
  • 沖縄民謡グループ「うないぐみ」と民謡にもチャレンジ
  • 『東北ユースオーケストラ演奏会 2017』の模様(左から)渡辺真理、吉永小百合、坂本龍一.JPG
  • 『東北ユースオーケストラ演奏会 2017』東北ユースオーケストラとピアノ共演した坂本龍一
  • 『東北ユースオーケストラ演奏会 2017』東北ユースオーケストラを指揮する坂本龍一

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