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ゆずが信じる“原点”弾き語りのパワー

 人気デュオ・ゆずが、8月12日に『めざましテレビ』(フジテレビ系)テーマソング「終わらない歌」を発売した。今月15・16日には、2日間で約6万人を動員予定の横浜スタジアムでのライブ『ゆず 弾き語りライブ 2015 二人参客 in 横浜スタジアム』も控えている。彼らにとってのライブ、そして原点である“弾き語り”とはどんなものなのだろうか。

■「終わらない歌」は作詞・作曲に前山田健一が参加

横浜スタジアムでの弾き語りライブも控えるゆず

横浜スタジアムでの弾き語りライブも控えるゆず

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 4月に発売した『映画クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃』主題歌の「OLA!!」が41作連続でTOP10入りするなど、デビューから17年を経てなお安定した人気を獲得しているゆず。『めざましテレビ』テーマソング「終わらない歌」は、「ここまでマーチを前面に押し出したシングルっていうのはなかったと思います」と岩沢厚治が話す通り、軽快なマーチング&ブラスに乗せた明るい曲調のメロディが印象的な、1日のはじまりにぴったりの曲となっている。アレンジは「OLA!!」に引き続き前山田健一によるもの。今回、前山田は北川悠仁とともに作詞・作曲にも参加している。

 「終わらない歌」のテーマは“ゆずなりの平和の賛歌”。争いがなくならない世の中で、音楽を通して未来に何を伝えていけるのか、何を残していけるのか。きっかけは、17歳にして史上最年少のノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身の少女・マララさんだった。たまたまテレビでマララさんを目にした北川は、インタビューやスピーチを聞いたり、本を読んだりするなかで「こんなに若い少女が世界を敵に回して懸命にメッセージを投げかけてる。そのメッセージが、こんなアジアの片隅にいる自分にも届いて。それと同時に、日本も今年戦後70年という、ある意味節目の年で、その2つが自分のなかでリンクした」(北川)という。

■開催からわずか3週間後にライブCDを発売

 「終わらない歌」とは対照的に、C/Wに収録されている「二人三脚」、「みらい」のセルフカバーは、弾き語りの楽曲。「二人三脚」は前述の横浜スタジアムでのライブのテーマソングで、ゆずとしては珍しい北川、岩沢による共作楽曲となっている。弾き語りは、路上ライブからスタートしたゆずにとって“原点”となるスタイル。今年4月の「OLA!!」でのインタビューで、ゆずにとって大事な場所は“ライブ”であると改めて話していた岩沢だが、本作のインタビューでは「弾き語りのパワーっていうものを、10代の頃から信じていて、なにも着飾らない素の状態こそが、曲の持っている真の力なんじゃないかと思ってるんです」と答えている。

 こうした思いを感じるのが、「みらい」のセルフカバー。レコーディングは「一般的に録ると、リハでやっている聴こえ方や手応えが消えちゃうなと思ったので。スタジオの広いスペースにマイクを立てて、限りなく一発録りに近い形で」(北川)行われたという。そのため、ライブテイクのように、より音が身近に感じられる仕上がりに。岩沢は「こういうやり方は『ゆずの素』(97年発売のミニアルバム)以来じゃないですかね。もっとちゃんとした綺麗な音で!というよりは、このくらいの部屋であそこにゆずがいて、マイクがあって、この距離で歌っていて…と、臨場感を聴いていただけたら」と続ける。

 そんなゆずの真骨頂である弾き語りを、開放感溢れる真夏の屋外で楽しむことができる今回の横浜スタアムでのライブ。ライブ音源は、わずか3週間後の9月9日にライブCD『二人参客 2015.8.15〜緑の日〜』『二人参客 2015.8.16〜黄色の日〜』として2枚同時発売される予定だ。「“しょせん”弾き語りという思いもあるんです。そのうえで『弾き語りいいじゃん!』って思われる説得力というか。音の数ではバンドに絶対勝てないから、4 本の手と2つの顔でどれだけできるかっていうのはすごく楽しみです」(岩沢)。常に進化していながらも、原点を大事に活動を続けていることが、ゆずが長年にわたって支持されてきた理由なのだろう。

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