昨年デビュー40周年を迎えた米国を代表するハードロックバンド・KISSが3日、14年ぶりとなる東京ドーム公演を行い、約1時間45分にわたって全18曲を熱演。アンコールでは、1月に発売されたシングルでコラボレーションしたももいろクローバーZと2曲共演し、3万5000人を熱狂させた。

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　世界ツアーの一環で1年半ぶり通算11度目の日本ツアー中のKISSは、名古屋、大阪、広島、仙台公演を経て、2001年3月以来14年ぶりとなる東京ドームのステージに降臨した。

　暗転した場内に「デトロイト・ロック・シティ」のイントロが流れると、爆音とともに火柱が噴出。ポール・スタンレー（Vo＆G）、ジーン・シモンズ（Vo＆B）、トミー・セイヤー（G）がステージ中央から現われ、エリック・シンガー（Dr）がステージ上空からゆっくりと下りてくると、演奏やメンバーの動きに合わせた炎の演出も相まって、ドームはいきなり興奮のるつぼと化した。

　舌出しでおなじみのジーンのパフォーマンスも健在。「ウォー・マシーン」ではたいまつを高々と掲げ、サイレンが鳴り響くなか豪快に火を噴き上げると、「ゴッド・オブ・サンダー」では血を吐きながら一気に天井近くまでひとっ飛び。「ヘル・オア・ハレルヤ」ではトミーがギターヘッドから花火を発射させ、「ラヴ・ガン」ではポールがメインステージからセンターステージへと滑車につかまりながら空中移動。それぞれの持ち味を見せ、大歓声を浴びた。

　本編終盤には、ファンの手拍子とともにポールがアカペラで「上を向いて歩こう」を日本語で披露。続けて、イントロを口ずさむと代表曲「アイ・ワズ・メイド・フォー・ラヴィン・ユー」になだれ込み、サビでは大合唱となった。ポールは1977年の初来日から数えて11回目の来日になることを話すと「アンビリーバボー」「ドウモアリガト」とファンに感謝していた。

　アンコール前には巨大スクリーンにKISSとももいろクローバーZのロゴが交互に映し出され、さながらKISSアーミー（KISSファン）とモノノフ（ももクロファン）の声援対決に。それぞれのメンバーを応援する5色のペンライトが存在感を放つなか、ももクロが登場した。

　和太鼓とKISSの演奏でコラボレーションシングル「夢の浮世に咲いてみな」を歌ったももクロは、初の東京ドームのステージで四股を踏み、飛び跳ね、KISSのメンバーと向い合って絶叫したりと大暴れ。

　そのまま、KISSの代表曲「ロックンロール・オールナイト」に突入すると、ステージが見えなくなるほどの大量の白い紙吹雪が降り注ぐなか、ももクロはエアギターとコーラスでKISSを応援。ポールは右手でギターを高々と持ち上げて振り回すと、ステージにたたきつけて破壊するパフォーマンスで締めくくった。

　ミュージックビデオさながらにポールと百田夏菜子がハイタッチ。最後は全員で手をつないで声援に応え、夢の日米コラボは大団円を迎えた。

■KISS東京ドーム公演セットリスト
01. デトロイト・ロック・シティ
02. クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト
03. サイコ・サーカス
04. パラサイト
05. シャウト・イット・アウト・ラウド
06. ウォー・マシーン
07.ドゥ・ユー・ラブ・ミー？
08. デュース
09. ヘル・オア・ハレルヤ
10. アイ・ラヴ・イット・ラウド
11. リック・イット・アップ
12. ゴッド・オブ・ザ・サンダー
13. スキヤキ（上を向いて歩こう）※ポールがアカペラで1コーラス披露
14. アイ・ワズ・メイド・フォー・ラヴィン・ユー
15. ラヴ・ガン
16. ブラック・ダイヤモンド
【アンコール】
17. 夢の浮世に咲いてみな
18. ロックンロール・オールナイト