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【12年ヒット分析】新旧グループから地方アイドルまで〜“アイドル戦国時代”さらに激化

 今年10月発売の「UZA」が初動売上112.9万枚を売り上げたことで女性グループとしては歴代初のシングル・アルバム総売上2000万枚を突破したAKB48。11年の年間ランキングでは、1位を獲得した「フライングゲット」をはじめ5作のシングルでミリオン突破を果たしたが、12年に入ってからもその勢いはとどまるところを知らず、発売されたシングル4作・アルバム1作すべてが累積100万枚を突破(11/26付現在)。シングル4作に至っては、初週でミリオンを突破しており、年間ランキングの発表を待たずに、前年に続く上位独占をほぼ確実なものとしている。また、ブレイク以降のシングルがいずれもロングヒットしていることが特徴で、年末の音楽番組の影響を受けた1月のランキングでは11年、12年と、旧作が上昇。今年発売のシングルも、年末年始をまたいでセールスを伸ばしていきそうだ。

AKB48のシングル「真夏のSounds good!」(12年5月23日発売)

AKB48のシングル「真夏のSounds good!」(12年5月23日発売)

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 また、姉妹グループが目覚ましい活躍を見せた1年でもあった。愛知・名古屋を本拠地とするSKE48は、「片想いFinally」「アイシテラブル!」「キスだって左利き」と、発売したシングル3作全てで累積50万枚超え。大阪のNMB48も、シングル4作がいずれも初週で30万枚を突破するセールスを記録した。“公式ライバル”の乃木坂46も8月発売の最新シングル「走れ! Bicycle」が累積24.1万枚を記録し、セールスごとに人気を伸ばしている。来年には福岡・HKT48のデビューも控えており、先輩グループに続く快挙の達成なるか、注目したいところだ。

■13年、可能性秘めたアイドルグループが続々

 そしてAKB48のブレイク以降、成長を続けてきた女性アイドルシーンは、新たな局面を迎えようとしている。スターダストプロモーションが送り出した5人組グループ、ももいろクローバーZも、12年は本格的なブレイク期を迎えた。メンバーの百田夏菜子がNTV系『メレンゲの気持ち』にレギュラー出演するなど、バラエティ番組にも積極的に出演。それに加えて、多くの芸能人がファンを公言していることでいまやお茶の間にまで名前が浸透しつつある。それに比例して、CDも発売ごとに着実にセールスを伸ばしており、今年6月発売のシングル「Z女戦争」では初めて累積10万枚を突破。NTV系ドラマ『悪夢ちゃん』主題歌となっている11月21日発売の新曲「サラバ、愛しき悲しみたちよ」は作曲・編曲を布袋寅泰が手がけるなど、新しい話題を次々と提供しており、13年はさらなるステップアップの1年となりそうだ。

 また、今年誕生15周年を迎えたモーニング娘。は、シングル発売時に握手会や女性限定イベントなど、積極的な販促施策を展開。通算50作目のシングル「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」は初動10万枚超えとなり、根強い人気の強さを見せつけた。また、同じハロー!プロジェクト所属のBerryz工房℃-uteスマイレージも女性ファンやティーンからの支持を拡大している。相次ぐアイドルグループの台頭で女性や若いアイドルファンが増えたこともあり、新規ファンの獲得でさらに人気を伸ばしていきそうだ。

 前述のHKT48をはじめ、来年1月にSUPER☆GiRLSの“妹分”、Cheeky Paradeがメジャーデビューするなど、13年はデビューからランキング上位に食い込む可能性のあるグループが続々と登場する。また、NegiccoLinQDorothy Little Happyひめキュンフルーツ缶といった地方アイドルの進出も相次ぎ、“アイドル戦国時代”はさらに険しさを増していきそうだ。生き抜くのは容易ではないが、多くのヒット・アーティストが生まれることでさらなるシーンの活性化に期待したい。(オリジナル コンフィデンスより)

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  • AKB48のシングル「真夏のSounds good!」(12年5月23日発売)
  • 12年発売のシングル実績(12/3付)

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