ミュージシャンのT.M.Revolution・西川貴教が、地元・滋賀県草津市烏丸半島芝生広場で9月15日、16日の2日間、『イナズマロック フェス 2012』を開催し、2日間で過去最高となる3万5千人（15日1万5000人、16日2万人）を動員した。

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　晴天に恵まれた琵琶湖の湖畔に、2日間で3万5千人もの観客が集まった。このイベントは、2008年10月に「滋賀ふるさと観光大使」に就任した西川が「音楽を通じて地元に恩返しがしたい」「地元の皆さんと一緒に滋賀県をアピールしたい」と、滋賀県の行政と一緒になって2009年から始めたもので、今年で4回目となる。そして16日は4回目にして初の、チケットソールドアウトを記録した。

　初日は、オープニングアクトのSPYAIRのステージの後、嘉田由紀子滋賀県知事の開会宣言でスタート。そして氣志團、U-KISS、SCANDAL、スガシカオが登場。スガは「今はレコード会社も、事務所にも所属せず、ギリギリの状態（笑）。この歌がこんなに胸に沁みるとは」と、アイドルグループKAT-TUNに提供した、「Real Face」を披露。“ギリギリでいつも生きていたいから”と歌い上げた。

　そしてJUN SKY WALKER（S）に続いて、トリは西川率いるabingdon boys schoolが登場。9月5日にリリースしたばかりのニューシングル「WE aRE」をライブで初披露した。西川は滋賀観光大使として、大津市のいじめ問題に心を痛めてると告白。「良くないニュースで地元の名前が出てくると本当に心が痛い」と語り、「夢中になることを何かみつけて欲しい」と前日には草津市の小学生を会場設営の現場に招待した。「自分も何かできるんじゃないかということを感じてもらえれば」と、ステージ上からいじめ撲滅を呼びかけた。

　2日目でも大トリのTMR、西川は今年のフェスのテーマカラーでもあるピンクの被衣を被って登場。被衣の下には平安時代の狩衣（かりぎぬ）風の衣装、これを脱ぐとピンクの着物、さらにその下には肌を露にしたセクシーな衣装と、曲に合わせて多彩な顔を見せる。もちろん、トレードマークの「ショートパンツ」も健在。7曲を披露し、アンコールにはエステー「消臭力」のCMで西川と共演した、ポルトガルの少年シンガー・ミケ?ルか?、この日のためだけに来日し、サプライズゲストで登場。「チカラにかえて」を熱唱し、さらにCMでおなじみ「消臭力の歌」も披露した。続いてMICRO（HOME MADE家族）が3年連続となるサプライズ出演し、HOME MADE家族のメンバーも登場。

　最後に西川はファン、行政、スタッフ、出演した全アーティストに感謝の言葉を述べ「滋賀の皆さんが『うちの、滋賀県の西川や』と言ってくれるのが嬉しい」と笑顔で話した。そして「自分が夢中になっていること、必死にやっている姿をまっすぐに届けるだけ。来年もこの場所で会いましょう」と、第5回目の開催を高らかに宣言。ステージの上空には大輪の花火が打ち上がり、2日間に渡って繰り広げられた、20組のアーティストによる熱い競演を締めくくった。