2011年の映画興行収入は前年比82.1%、1811億9700万円だった。東日本大震災の影響が指摘されたが、今年も興行はさほど好転していない。そうした流れのなかで、非映画コンテンツ・ODSが打開策のひとつとして興行界で注目を集めている。シネマコンプレックスの雄であり、ODSにも注力するワーナー・マイカルは「シアタス」と名付けた独自のODSを展開している。あえてODSとは別の名称を使用するのは、すでにライブの生中継などで固定化され始めているイメージを払拭し、より幅広い可能性を示す意図が込められているという。
「ODSは劇場のデジタル化、技術革新とともに浮上した選択肢のひとつです。当社は、映画館がありとあらゆるジャンルを取り込み、普段映画館にいらっしゃらない方々にもお越しいただける場所、地域のメディアセンターでありたいと考えます。その一環としてのODSです。そこで“シアタス”という名称でODSを総称し、コンテンツをバラエティに富ませることで幅広い世代を対象にしていきます」(ワーナー・マイカル営業本部事業開発部部長 佐藤禎展氏)
今年5月に“シアタス”は船出し、多様なジャンルのコンテンツを送り出して着実な伸びを見せている。
「今年の5月に製作委員会方式の形式で実施した「中島みゆきLIVE 歌姫劇場版」が“シアタス”のひとつの方向性を示すものといえます。当社も製作に加わり、コンテンツをつくって配給しました。好評をいただいたので、この座組みでさまざまなコンテンツを考えています」
「中島みゆきLIVE 歌姫旅劇場版」は10万人を動員した07年の公演を劇場用に5.1chサラウンドで再現したもので、5月12日から6月29日まで2000円の入場料で上映。ワーナー・マイカルの46劇場を含む69劇場で公開、約6.2万人の動員を果たした。
「歌姫」はすでにBD化もされていたが、劇場版製作にあたって再編集、新たな映像も加えた。劇場公開後はVODでも配信されている。
「映画館は、作品を待っているだけでしたが、デジタル化されたことでアクティブな動きができるようになりました。アメリカなどで実施したODSの事例も参考にしながら生中継上映も含めた様々な取り組みを行っています。たとえば欧米ではアーティストのアルバムやライブ映像を市場に出す前に映画館で上映することで販売に繋げるというビジネスモデルがあります。今回の成功は必ずしも新作でなくとも、作品化し得ることを証明したといえます」
■DVD化された作品を再編集して映画館で上映
映画館と音楽の相性はデジタル化によってますます良くなったと佐藤氏は続ける。ワーナー・マイカルではさらに、なばたとしたか作の人気絵本『こびとづかん』シリーズの映像集『こびと観察入門』を再編集した劇場版『こびと劇場』を3月に上映し好評を博したことから、8月25日より『こびと劇場2』を全国60劇場で公開した。今回はDVDからの抜粋だけでなく、新種のこびとが2種登場。クイズや「こびとビート」の歌や踊りなども加わり、参加型の楽しめる作品となっている。
「もちろん映画を上映する映画館であり続けますが、“シアタス”でコンテンツのカテゴリーを増やし、より多くのお客様に映画館で楽しんでいただきたいと考えています」
ODSは、映画館が音楽関係や、スポーツ、テレビ局、出版社など様々なコンテンツホルダーと直接ビジネスすることを可能にし、さらにDVDから出版物まで、カタログ活性化においても有用な可能性をもたらしている。(オリジナル コンフィデンスより)
「ODSは劇場のデジタル化、技術革新とともに浮上した選択肢のひとつです。当社は、映画館がありとあらゆるジャンルを取り込み、普段映画館にいらっしゃらない方々にもお越しいただける場所、地域のメディアセンターでありたいと考えます。その一環としてのODSです。そこで“シアタス”という名称でODSを総称し、コンテンツをバラエティに富ませることで幅広い世代を対象にしていきます」(ワーナー・マイカル営業本部事業開発部部長 佐藤禎展氏)
今年5月に“シアタス”は船出し、多様なジャンルのコンテンツを送り出して着実な伸びを見せている。
「今年の5月に製作委員会方式の形式で実施した「中島みゆきLIVE 歌姫劇場版」が“シアタス”のひとつの方向性を示すものといえます。当社も製作に加わり、コンテンツをつくって配給しました。好評をいただいたので、この座組みでさまざまなコンテンツを考えています」
「中島みゆきLIVE 歌姫旅劇場版」は10万人を動員した07年の公演を劇場用に5.1chサラウンドで再現したもので、5月12日から6月29日まで2000円の入場料で上映。ワーナー・マイカルの46劇場を含む69劇場で公開、約6.2万人の動員を果たした。
「歌姫」はすでにBD化もされていたが、劇場版製作にあたって再編集、新たな映像も加えた。劇場公開後はVODでも配信されている。
「映画館は、作品を待っているだけでしたが、デジタル化されたことでアクティブな動きができるようになりました。アメリカなどで実施したODSの事例も参考にしながら生中継上映も含めた様々な取り組みを行っています。たとえば欧米ではアーティストのアルバムやライブ映像を市場に出す前に映画館で上映することで販売に繋げるというビジネスモデルがあります。今回の成功は必ずしも新作でなくとも、作品化し得ることを証明したといえます」
■DVD化された作品を再編集して映画館で上映
映画館と音楽の相性はデジタル化によってますます良くなったと佐藤氏は続ける。ワーナー・マイカルではさらに、なばたとしたか作の人気絵本『こびとづかん』シリーズの映像集『こびと観察入門』を再編集した劇場版『こびと劇場』を3月に上映し好評を博したことから、8月25日より『こびと劇場2』を全国60劇場で公開した。今回はDVDからの抜粋だけでなく、新種のこびとが2種登場。クイズや「こびとビート」の歌や踊りなども加わり、参加型の楽しめる作品となっている。
「もちろん映画を上映する映画館であり続けますが、“シアタス”でコンテンツのカテゴリーを増やし、より多くのお客様に映画館で楽しんでいただきたいと考えています」
ODSは、映画館が音楽関係や、スポーツ、テレビ局、出版社など様々なコンテンツホルダーと直接ビジネスすることを可能にし、さらにDVDから出版物まで、カタログ活性化においても有用な可能性をもたらしている。(オリジナル コンフィデンスより)
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2012/08/29