イケメン6人組グループの純烈は、2010年に「涙の銀座線」でデビュー。11年7月には2ndシングル「キサス・キサス東京」を発売した。リーダーの酒井一圭は「自分は『夜のヒットスタジオ』や『ザ・ベストテン』を観ていた世代。ようやくムード歌謡を歌える年齢になった」ことから活動を始めたと話すが、往時の歌謡コーラスグループとはファッションが違う。歌謡曲全盛期を知る世代には懐かしさを感じさせる楽曲スタイルを備えながら、洗練されたヴィジュアル要素でアピール。音楽的資産を活かしつつ、時代性も押さえて今後に期待を抱かせる。

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　それとはやや方向性を変え、歌謡コーラスの定番とも言えるスーツに身を包み、2月22 日に「ヨコハマ横恋慕」でデビューしたのが、はやぶさ。24歳のヒカル、共に18歳のショウヤ、ヤマトの3人が若さと新鮮さを前面に、切ない女心を歌う。生真面目な印象の若者たちが受け継いだ、正統的な昭和歌謡のエッセンスが、平成の世にどのように受け入れられるか注目したい。

　黒沢明とロス・プリモスの「ラブユー東京」や森雄二とサザンクロスの「足手まとい」などを送り出した作曲家・中川博之氏は、以降も一貫して歌謡コーラス人気の再燃に意欲を注いできた。元ロス・プリモスの2代目ボーカル・上野旬也と、ソロで活動していた青山ひかるが、中川氏の新作でユニットを組み、ノーチェ・アルバーナとしてスタートを切ったのが、3月7日リリースの「東京の夜はムーチョ」である 。ロス・プリの時代にタイム・スリップしたかのような印象に、歌謡ファンの期待は高まる。