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“競合なしアイドル”miracle2、女児をターゲットにする新戦略

 2017年4月より放送中の特撮テレビドラマ『アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!』が、幼児〜小学校低学年の女児を中心に熱いムーブメントを巻き起こしている。劇中で活躍するアイドルグループ・miracle2は、現実でもメジャーデビューし、彼女たちの楽曲が子どもたちの間で話題となり、親世代も巻き込んだヒットが生まれている。今年4月からはガールズ×ヒロインシリーズ第2弾『魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!』が放送予定だ。劇中および現実で歌われる楽曲を手掛けてきたソニー・ミュージックアソシエイッドレコーズのスタッフに話を聞き、『アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!』を通して女児向けエンタテインメントのヒットの法則を探る。

“子ども向け”の意識を一切排除した音楽的な戦略が吉と出た

  • miracle2アルバム『MIRACLE☆BEST - Complete miracle2 Songs -【初回生産限定盤】』

    miracle2アルバム『MIRACLE☆BEST - Complete miracle2 Songs -【初回生産限定盤】』

 2017年4月より放送中の特撮テレビドラマ『アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!』が、幼児〜小学校低学年の女児を中心に熱いムーブメントを巻き起こしている。同作の主人公は、アイドルにして戦うヒロインの5人の少女たち。歌やダンスの力で悪を倒し、世界の平和を守る活躍が描かれる。劇中で活躍するアイドルグループ・miracle2は、現実でもメジャーデビュー。これまで3枚のシングルをリリースし、発売イベントには親子連れが殺到するのが恒例の風景となっている。観覧場所を確保するべく、家族総出で早朝から長蛇の行列ができる会場もあるほどだ。劇中および現実で歌われる楽曲を手掛けてきたソニー・ミュージックアソシエイッドレコーズのスタッフは制作背景を次のように語る。
「この対象年齢をターゲットにしたプロジェクトを手掛けるのは初めてだったので、手探りなところも多々ありました。そうした中で、キッズ向けアニソンや童謡ではなくJ−POPを作ってほしいという製作委員会からのオーダー、そしてEXPGさんのダンス監修が決まっていたことをヒントに、自分の中でイメージしたのはジャクソン5やSPEEDの系譜に連なる“現代版キッズソウル、ダンスポップ”。声変わり前のハツラツとした歌声が、幅広い世代を魅了する楽曲やアーティスト性を目指しました」

 歌詞に関しては「幼い子が理解できない単語は極力入れない」「恋愛要素よりも友情要素を重視」「サビの繰り返しは多め」等のルール設定をしつつも、クリエイティブのクオリティについては“子ども向け”の意識を一切排除したという。

 同作「Catch Me!」(17年6月発売)の発売イベント第1弾は、タカラトミーのおもちゃ販促イベントとの協業で約1000人が集合した。ところがその後に行ったmiracle2単体イベントは「ぱったりと客足が途絶えた」と宣伝・イベントを担当する同社スタッフは振り返る。
「地方によっては50人ほどしか集まらなかった会場もありました。そこでタカラトミーさんとの協業イベントを見直したところ、イベントの告知をテレビスポットでしていたことに気づいたのです。miracle2もCMで告知したところ、1stシングルイベントの最終戦には約3000人を集客しました」

女児を熱狂させる要素は、競合アイドルがいないから

  • miracle2アルバム『 MIRACLE☆BEST - Complete miracle2 Songs -』

    miracle2アルバム『 MIRACLE☆BEST - Complete miracle2 Songs -』

 イベントの盛り上がりと足並みをそろえるように、続く2ndシングル「JUMP!」の発売イベントは全国7ヶ所で約2万人を動員。累積売上が1万枚を超えた。
「来場した親子にヒアリングしたところ、『CMを観て子どもが行きたがったので』という声がほとんどでした。たしかに、いくらネットで告知しても子どもにはリーチしないですよね。同様に現場はこれほど盛り上がっても、SNSのフォロワーは意外と少ないんです。子どもはSNSを利用しないですから」

 一方で母親世代による関連インスタ投稿は多く、木下優樹菜もファンを公言。娘につられて観始めたところ、自らが「どハマり」したことを明かしている。
「イベントではお子さんと同じくらいの声援を送っているお母さんも多いですね。『ダンスに夢中だった子どもの頃を思い出して感動した』とおっしゃる方もいて、現代のママ世代らしさを感じました。CDの購入特典をチェキからスマホ撮影可にしたところ、インスタ投稿も飛躍的に伸びました」

 楽曲もダンスも大人も満足させるクオリティだが、やはりファンの95%以上は女児。いわゆる大人の男性アイドルファンは少ない。
「当初は我々も大人ファンがもっと多く集まるのでは? と想定していたのですが──。理由はわかりませんが、女児たちのパワーのすごさに気圧されてしまってるのかな? と思うことはあります」

 それほどまでに女児を熱狂させる要素を尋ねると、「競合がいないからでは」と推察する。
「miracle2のメンバーは小6から中2。ターゲットの女児たちにとっては、この年齢がリアルに憧れるマックスなのかもしれません。それ以上の年齢になると、大人にしか見えない。『私たちのアイドル』と思える唯一の存在がmiracle2なのだと思います」

 2月14日にはアルバム『MIRACLE☆BEST』を発売。こちらもイベント会場を中心としたフィジカルの売上が期待できそうだ。また、両氏は今年4月から放送予定のガールズ×ヒロインシリーズ第2弾『魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!』にも携わるとのことで、女児たちにとっての次なる「私たちのアイドル」にも注目したい。

(文:児玉澄子)
miracle2 オフィシャルサイト(外部サイト)

提供元: コンフィデンス

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