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遊助、デビュー15周年へ向けたニューアルバム タイトルに込めたデビュー当時から変わらない想い

 今年アーティストデビュー15周年目を迎える遊助。3月22日にリリースされる12枚目のアルバム『遊 are the one』では、サンプリングカバー曲に加え、アルバム用に書き下ろした曲や豪華アーティスト達とコラボした遊turing曲も収録。遊助のこだわりと遊び心が詰まった本アルバムの制作秘話や歌詞に込めた思い、現在の心境などを語ってもらった。

親交の深い仲間と作った1曲や自身のルーツ・宮古島を入れた楽曲

  • 『遊 are the one』<完全生産限定盤A>

    『遊 are the one』<完全生産限定盤A>

――12枚目のアルバム『遊 are the one』は、どのようなテーマで制作されたのでしょうか?

遊助今回のアルバムに収録した曲は、普段みなさんが目にしている風景や耳にしている音、誰かの話す言葉など、日常で触れているものをテーマに歌詞を紡いでいきました。まだコロナ禍は続いていますが、少しずつ日常を取り戻すような、そんな意味合いも含まれています。

――2曲目の「SHAKE 遊turing Mummy-D,JAY’ED,lecca,KIRA,JILLE」では、過去に遊助さんとコラボされた方を含め豪華なアーティストが参加していますね。

遊助尊敬している大好きな方々にお願いして参加していただきました。ジャンルも年齢もバラバラで、みなさん違った魅力を持っていらっしゃるので、アーティスト版『アベンジャーズ』と言っても過言ではないです(笑)。それぞれの個性や才能が“シェイク”されたカッコいい楽曲になっています。

――6人全員集まってのレコーディングだったのでしょうか?

遊助みなさんに集まっていただいて一緒にレコーディングしました。僕は全員と知り合いですが、僕以外のみなさんは初対面だったので、一歩引いたところでそれぞれがどんな振る舞いをするのか見ていたら、すごく興味深かったんですよね。僕と会うときとは違う雰囲気を出している方がいたり、自分の立ち位置を作るために“よそ行きのジャケット”を一枚羽織ってきたみたいな、そんな感じの方もいてちょっとおもしろかったです(笑)。僕は俳優業やタレント業で“初めまして”の現場に飛び込むことに慣れていますけど、みなさんはそうじゃないので色々と戸惑うこともあったんじゃないかなと。でも、だからこそ今回のコラボを新鮮に感じてくださったと思いますし、楽しいレコーディングでした。
――13曲目の「ただいままでおかえりまで」はBEGINの上地等さん作曲の三線の音が際立つバラード曲ですが、どのような経緯で上地さんに依頼されたのでしょうか?

遊助今年15周年を迎えるにあたり、アルバムには自分のルーツみたいなものを入れたいと思ったんです。それで、祖父の出身地である沖縄の宮古島がパッと思い浮かびまして、もともとBEGINさんの曲が好きだったので、上地さんにお願いしたら快く曲を書いてくださいました。

――上地さんが作ったメロディーを聴いた瞬間はいかがでしたか?

遊助とっても素敵なメロディーだなと思ったのと同時に、“あれ?”と驚きました。というのも、僕の場合、通常メロディー先行で曲を作る場合は、簡単なアレンジとメロディーが入ったデモをいただくことが多いのですが、上地さんから届いたデモはシンプルにメロディーだけが入っていたんです。

――遊助さんのクリエイティビティが試されているような状況だったのですね(笑)。

遊助まさにおっしゃる通りで、ここからどう膨らませようかと想像力を掻き立てられました。でも、シンプルにメロディーだけが届いたからこそ、あの歌詞が書けたんじゃないかなと思います。

――この曲はとっても優しい歌い方をされていますよね。

遊助最近はリゾート地として人気の宮古島ですが、昔は海と空とさとうきび畑しかないような島だったから、人工的な音はほとんど聴こえてなかったはずなんです。なので、波の音や風の音のように誰かの耳元で優しく囁いているイメージでレコーディングしました。たぶんリスナーには僕の温もりを存分に感じてもらえるんじゃないかな。宮古島の風景と共に“糸電話”を想像しながら聴いてもらいたいです(笑)。

――(笑)。ちなみに、普段はどういったときに歌詞が浮かぶのでしょうか?

遊助リリースが決まって“曲を作りましょう”というタイミングになってからじゃないと歌詞は書かないようにしています。生活している中で素敵な言葉を思いついてもメモったりしないし、SNSで書いたことや番組で言ったことを歌詞に反映することもないですね。“これって…どこかで言ったぞ”って思った瞬間に自分の中で新鮮じゃなくなっちゃうんです。なので曲先だったらメロディーから思い浮かんだ言葉を書いていきますし、詞先だったら“歌詞を書くモード”の状態で書き始めるようにしています。ヒントは目の前に転がっているから、どんなものでも曲にできてしまうんです。

――そうなんですか!!

遊助例えば、いま目の前にあるICレコーダーを擬人化して1曲書くこともできますよ。「いつも君の声を聞いているけど、君は僕に話しかけてくれないね」って片思いの曲とか(笑)。

――なんだかICレコーダーが可愛く見えてきました(笑)。

遊助でしょ? 僕にとっては全てのものがアイデアの源なんです。

“遊助”は応援してくださる方がいて初めて成り立つアーティスト

――そんな遊助さんは来年でアーティストデビュー15周年となりますが、これまでのアーティスト活動を振り返ってみていまどのような心境ですか?

遊助最初は俳優のお仕事から始まって、バラエティ番組にも出るようになって、そのバラエティ番組から生まれたユニットがきっかけで音楽活動が始まりましたが、俳優としてデビューする前はスポーツに夢中だったので音楽をやるなんて夢にも思ってなかったんです。だからいまこうしてアルバムの取材を受けているのも不思議で(笑)。

――ソロデビュー曲の「ひまわり」は“CD化してほしい”というたくさんのリクエストを受けてリリースに至ったとか。

遊助そのリクエストがなかったら遊助はいまここにいないですよね。当時はびっくりしたけれど、いま思えば本当にありがたいことだなと。なので、これまで僕を応援してくださった方々のことを思ってアルバムタイトルを『遊 are the one』にしてみました。

――いまは音楽活動に対してどのように感じてらっしゃいますか?

遊助デビュー当時と変わらないというか、僕みたいな人間が誰かの人生に少しでも影響を与えることができるなら続けようという思いでやっています。“遊助”は応援してくださる方がいて初めて成り立つアーティストなので、これからも恩返ししていきたいです。

――15周年のアニバーサリーイヤーである今年はどんな年になりそうですか?

遊助2020年からは誰もが経験したことのない、大変な3年間を過ごしてきましたよね。それがこの先まだ続くかもしれないけれど、そんな中で自分ができることは、やっぱり何かを表現して届けることだと思うんです。世の中には苦しいことや辛いこともいっぱいあって、厳しい現実に直面することもあるけれど、確実に明るい未来に向かっているはずだから、応援してくれているみなさんが作ってくれた遊助というフィールドを通して楽しい思い出を増やしていきたいです。

――7月からは全国6都市12公演を巡る全国ツアーが開催されるので、応援してくださる方々ともたくさん会えますね。

遊助早くみんなに会いたいです。俳優のときは舞台挨拶、バラエティだと番組観覧ぐらいしかファンの方と会える機会がないので、“遊助”としてコンサートを開催することはモチベーションに繋がるんです。それに自分の言葉を話せるのは遊助として活動しているときだけなので、曲を通して、またはMCを通して来てくださった方に気持ちが伝わったらいいなと思います。コンサート会場での歓声や歌声が解禁になったので、嫌なことを全部持ってきて僕にぶつけてください。全部飲みこんでパワーにしてお返しますから!

(取材・文=奥村百恵 / 写真=片山よしお)
■「遊助 LIVE TOUR 2023」
7月19日の埼玉を皮切りに全国6都市12公演を開催

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