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『mixi』低迷時に誕生した救世主的存在『モンスト』 “敵をはじく”ことが日常生活の一部になったワケ

レッドオーシャンのスマホアプリ市場での闘い 根底に流れる“ユーザーサプライズファースト”の精神

 今やアメリカや中国など各国が参入し、レッドオーシャンと言われているゲームアプリ市場。携帯端末の進化により、以前は考えられなかったような作り込まれた作品や、テレビ画面と遜色ないグラフィックの美しさを実現できるように。全世界で限られたユーザーを取り合う状態になっており、リリース後1年ももたないアプリもあるのが現状だ。

 そんな中、9年続く『モンスト』の開発チームが変わらず大事にしていることは、“ユーザーサプライズファースト”と、“みんなでワイワイ遊べるかどうか”という2点だ。
「“ユーザーサプライズファースト”は、『モンスト』だけでなく、MIXI社として大事にしていることでもあります。常にユーザーの想像を超える驚きを最優先した施策になっているかどうかを考えるとともに、仲間と共感しながら一緒に盛り上がれるかどうかを確認しつつ、開発を続けています」

 コラボをはじめ、モンストの最新情報は、メディアよりも先に、ゲームを立ち上げると号外として発表することでまずはユーザーに提示。オフラインイベントで発表したコンテンツはその日に実装するなど、スピード感を持ちつつ、ユーザーサプライズファーストで常に“驚き”を届けている。
 さらに、スマホアプリゲームとしてはめずらしく、チャンネル登録数120万人以上のYouTubeや300万人以上のユーザーを持つTwitterをはじめ、インスタ、TikTokなど、ありとあらゆるSNSを駆使。モンストを使った動画やコンテンツを投稿してもらえる仕掛けも忘れない。現在、オリジナルのキャラクターは5000種類以上。10周年へ向け、さらなるユーザーサプライズファーストのイベントも企画中だ。

「既存のユーザーさんはもちろん、新規の方も含め、みなさんが楽しめて、想像を超えるようなキャンペーンにしたいと思っています。10周年がピークではなく、その先20周年、30周年と続いていけるように考えていきたいですね」

 『モンスト』のキャラクターを使った新たなゲームも続々リリース。今年7月には、シリーズ最新作のアクションゲーム『ゴーストスクランブル』を配信し、今年から来年にかけて複数タイトルのリリースも予定しているそうだ。

 スマホが普及し始めた当時、個人でプレイすることが多かったスマホゲームに、仲間で集まって遊ぶという新たな風穴を開けた『モンスト』。新たなことへの挑戦は、想像以上の苦労や失敗もあっただろう。

「失敗を恐れたら、運営型のタイトルは継続していかないと思います。自信と勇気を持って、変化を恐れずやっていくことは、チーム一同常に意識しています」

 開発チームの根底にあるのは、「ユーザーが驚いて、楽しんでくれるようなおもしろい物を作り続けたい」という想い。『モンスト』の進化と挑戦は、まだまだ続く。
(取材・文/辻内史佳)
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