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BABYMETAL、海外から認められた“Kawaii”だけじゃない実力

 J-POPとメタルの融合を掲げるメタルダンスユニット、BABYMETAL。今年5月のメキシコ公演を皮切りにアメリカ、ヨーロッパなど10ヶ国をまわる2回目のワールドツアーを行うなど、いまや国内外ですさまじい人気を獲得している。6月21日には、そのワールドツアー「BABYMETAL WORLD TOUR 2015 〜巨大天下一メタル武道会〜」の日本公演を千葉・幕張メッセ 国際展示ホールで開催。会場に集まった約2万5000人のファンが熱狂の渦に包まれた。

女性グループの枠を超えた異色のライブ

 もともとアイドルグループ・さくら学院の派生ユニットとして誕生したBABYMETAL。活動初期からウォッチしてきたファンにとって、幕張メッセでの彼女たちのパフォーマンスには度肝を抜かれたことと思う。開演前から歓声が起こるなど熱気に包まれる中、巨大な三角形のステージの上のピラミッドの造形物から登場すると、自己紹介的なナンバー「BABYMETAL DEATH」、そして「ギミチョコ!!」「ド・キ・ド・キ☆モーニング」とのっけからハイテンションな人気曲が続き、3人も客を煽っていく。

 BABYMETALのライブは、女性グループとしても、メタル・アーティストとしても、異色の光景が広がっている。ペンライトやサイリウムを持っている客はほとんどおらず(この日のライブは全エリアで禁止)、変わりに見えるのは高く突き上げられた拳。また、メタルのライブでは定番の一度後ろに下がって空洞を作った後、一斉に中心に向かって渦のように駆け抜ける「ウォール・オブ・デス」も度々起こる。一方で、YUIMETAL、MOAMETALのキュートな振り、合いの手に合わせ掛け声も起こる。

 そして最初から最後まで、MCなしのノンストップで繰り広げられるステージは、合間に挟まれる映像によってストーリー性を含んだものとなり、BABYMETALが作り出す世界観にとことん入り込むことができる。時には神秘的な雰囲気さえまとう“孤高の歌姫”、SU-METAL。そして一見、可愛らしくも見えるが、一糸乱れぬ完璧なダンスパフォーマンスで魅せるYUIMETAL、MOAMETAL。さらに日本トップクラスの超絶テクニックを持つ“神バンド”の存在。ライブ特有の泥臭さ、荒々しさもありながら、完成度の高いエンタテインメント・ショーを見ているようだ。海外のメタルバンドのTシャツを着た30代以上の男性メタルファンが夢中になるのも頷ける。

ポップスの枠を超えた新たな可能性

 この日のライブでも、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」「ヘドバンギャー!!」で地鳴りのような盛り上がりが起こったかと思えば、YUIMETAL、MOATETALによる「おねだり大作戦」はこれでもかというほど可愛らしさを見せつけ、ファンもそれに応える。一方で、「紅月 -アカツキ-」「悪夢の輪舞曲」では、ポップスを超え、以前にも増して力強さを増したSU-METALのボーカリストとしてのポテンシャルの高さに唸らせられる。ラストの「Road of Resistance」では巨大なサークルモッシュ、大合唱が起こり、興奮冷めやらぬまま終演した。

 いわゆる“Kawaii”だけでなく、アーティストとしての実力で海外からも注目を集めている今の現状は、今後、海外展開を考えているアーティストにとってもひとつの指標となるだろう。全てのパフォーマンスが終わったあと、メタルレジスタンス第3章「Trilogy」の最終章を迎えたという映像とともに、ワールドツアーの追加公演として初の日本での全国ツアー開催、12月の神奈川・横浜アリーナでの2daysライブの開催もアナウンスされた。8月にはドイツでのワンマンライブ、イギリスの大型ロックフェス「レディング・アンド・リーズ・フェスティバル」への出演も決定しており、さらにパワーアップしたBABYMETALがどんな進化したパフォーマンスを見せてくれるのか非常に楽しみだ。

(写真・Taku Fujii/MIYAAKI Shingo)

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