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カミナリグモ『いま再びインディーズ時代からの代表曲で伝えたい“カミナリグモの世界観”』

 誠実なロックチューンの数々で、ゆっくりと着実に評価を高めてきたカミナリグモ。彼らのニューシングルは、インディーズ時代の代表曲を新録した「王様のミサイル」。平和への想いを、あくまでも一個人の視点で綴った名曲だ。

心模様を天候に例えると“雷雲”

──2ndマキシシングル「王様のミサイル」。これは2008年にインディーズで発表した楽曲を新録したものですね。このタイミングで再び「王様のミサイル」をリリースする理由は?
上野啓示ライブで毎回のように歌っているカミナリグモの代表曲なんですよ。でも、インディーズ時代の音源と現在のライブの演奏では、かなりアレンジが変わってきていて。今のバンドのメンバーと改めて録音したいなって以前から思ってたんです。それと、今年で活動をはじめて10周年ということもあり、このタイミングでまだカミナリグモを知らない人達に知ってもらいたいという気持ちがあるので、それなら「王様のミサイル」をシングルにするのが良いんじゃないかな、とメンバー、スタッフの間でも一致して。

──カミナリグモというバンド名も10年前から?
上野そうです。でも、このバンド名を考えたのは、もっと前。高校時代に1人で自宅録音をしていた頃に、いつかバンドをやるならカミナリグモっていう名前にしたいなって思っていたんです。

──どんな想いが込められているんですか?
上野よく人間の心模様を天候に例えるじゃないですか。そういう意味でいうと、自分の描く世界観は“雷雲”なのかなと思って。晴れでもないし、雨でもない。雨が降りそうだけど、まだ降ってなくてなんかゴロゴロいってる。そんな天候。生きていると割り切れないことって多いじゃないですか。楽しいとか悲しいとか、そういう単純な言葉では言い表せない感情がある。そういうところを表現したいっていう想いもあったから、このバンド名にしました。

──そんなカミナリグモにghomaさんが加入されたのは?
ghoma/成瀬篤志2007年です。その前から、たまに手伝っていたんですけどね。そういうサポートという立場からスタートしたこともあって、このバンドでの僕の役割は啓示くんの歌詞が持っている独特の世界観、ポジティブでもネガティブでもない、割り切れない想いみたいなものをサウンドに置き換えることだと思っていて。

──それって、すごく難しいんじゃないですか?
ghoma難しいけど楽しいですよ。その割り切れなさこそが人間味だと思うので、やりがいがありますし。

──「王様のミサイル」の詞の世界も独特の温度感ですもんね。
上野元々は2003年、21歳の時に書いた曲なんですよ。2001年の同時多発テロに対する報復の空爆があって、そのニュースをテレビで見て一晩で書き上げたんですけど。

小さな想いが積み重なれば、少しは世界が良くなるかもしれない

──こういうテーマの曲だと、もっとストレートに「戦争反対!」というメッセージを叫ぶこともできるのに、そうなっていない。
上野決して壮大な曲じゃないですからね。この歌の主人公は、自分から戦地におもむいて「戦争をやめてください!」って戦車の前に立ちふさがるタイプではない。あくまでもテレビを通して見て、どう感じたかという歌なんです。2番のサビで<胸が痛い 僕等まだ 流すべき涙を持ってるんだよ>って歌っているんですけど、これはテレビで苦しんでいる人の姿を見て感じたこと。自分の家族とかじゃなくても、例えば子どもが巻き込まれて死んでしまったと聞けば、やっぱり胸が痛いし涙が流れることもあるじゃないですか。そういう想像力がある以上、救いはあるのかなって思ったんです。そんな小さな想いが積み重なれば、ちょっとは世界が良くなるかもしれない。争いの起こらない完全な世界にはならないかもしれないけど、ほんの少しは良い方向に進むんじゃないか。そう思ったんです。

──新たにアレンジするにあたって意識したことは?
ghoma削ぎ落として鋭利にすることですね。そうすることによって主人公が抱えている感情にリンクするんじゃないかなって。

──ところで、どうして“ghoma”って名乗っているんですか?
ghomaこんなシリアスな話のあとでは語りづらい理由なんですけど……昔からアザラシに似てるって言われていて(笑)。

──ゴマフアザラシの“ゴマ”が由来なんですね(笑)。話が脱線したついでに、もう1つ。上野さんは広島東洋カープの大ファンなんですよね?大阪出身なのに、どうして?
上野親が広島の生まれなんですよ(笑)。前半戦が終わって、ちょうど勝率5割なんで喜んでいるところです(このインタビューは、7月20日に行われました)。

──9月から10月にかけては、この「王様のミサイル」を引っさげた初の全国ワンマンツアーがありますね。どんな気持ちで臨みますか?
上野最近、自分たちのことを必要としてくれる人たちが各地にいるんだっていうことが実感できるようになってきて。そういう人たちにライブ会場で会えるので、今からすごく楽しみですね。
ghomaやっぱり必要とされるのはうれしいので、その想いにしっかり応えられるようなステージにしたいと思っています。

──ちなみに広島でのライブは9月30日。その頃にはプロ野球のペナントレースも大詰めですね。
上野ライブ当日は、広島での試合はないんですよ。でも雨で中止になった分が、この日あたりに組まれるような気がしていて。しかも日曜日だからデーゲームになりそうじゃないですか?なので、リハーサル時間を調節して観戦することをたくらんでいます(笑)。
(文:大野貴史)

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