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大原櫻子(from MUSH&Co.)『ティーン女子から愛される秘密に迫る!』

映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロインに約5000人のなかから選ばれ、劇中バンド「MUSH&Co.」のボーカルとして昨年12月にCDデビューした大原櫻子が、6月25日に映画からのスピンオフ・シングル「頑張ったっていいんじゃない」をリリース。全国で実施したフリーライブには数千人のファンが集結するなど絶好調のなか、役柄を超えて愛される理由に迫った。

もっと大きなところで多くの人に聴いてもらいたい

 昨年12月公開の映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(以下、『カノ嘘』)の大ヒットとともに、ヒロイン・小枝理子を演じた大原櫻子は彗星のごとく登場した。丸くて可愛らしいマッシュルームヘア、ピュアで素朴でちょっと小動物っぽい愛らしさに、原作ファンからも大絶賛されたが、何より人々を驚かせたのは、新人とは思えないほど透明感のある美声だろう。約5000人が応募した理子役のオーディションでも、音楽プロデュースを務めた亀田誠治氏をはじめ、審査員たちを一発で魅了したそというその魅力は、映画公開から半年経ってもまったく衰えず。全国を回ったフリーライブには各会場で数千人規模でファンが殺到し、今や女子高生を中心に“大原櫻子ちゃん現象”が起こっているのだが、大原自身、現在の状況をどう受け止めているのだろう。

「昨年映画が公開されて、劇中のバンドMUSH&Co.としてCDデビューして、さらに全国を回って……本当に毎日が濃かったです。しかもライブにたくさんのお客さんが来てくれて、一緒に曲を口ずさんでくれることも嬉しくて。今はもっともっと大きなところで、少しでも多くの人に聴いてもらいたいという気持ちが高まっていますね」

 こうした追い風ムードのなか、5月にはついにテレビ朝日系『ミュージックステーション』(以下、『Mステ』)にも初出演。新人とは思えない堂々たる歌声を披露した。
「『Mステ』はめっちゃ緊張しましたよ〜(笑)。しかも他の出演者の方がすごい人ばかりで、座ってるときからドキドキでした。でもリハーサルでSuperflyの志帆さんが「私も『Mステ』は何回出ても緊張するよ」と声をかけてくださって、みんな一緒なんだなって思いつつ、原作の中に音楽番組『ミュージックステージ』に出るシーンも実際に出てくるので、これが叶っちゃうんだぁって不思議な感覚で歌ってました」

『Mステ』で幅広い層へと人気が拡大している中、6月25日に新曲「頑張ったっていいんじゃない」を発売する。この曲は映画『カノ嘘』のスピンオフ・シングルで、亀田誠治氏の作詞・作曲・プロデュースによる作品だ。「明日も」の時と比べて、今回のレコーディングは大原本人の意向もかなり反映されたものになったとか。

「初めて曲をいただいたとき、男の子が女の子に向けて歌っている印象があったので、男前に歌ったほうがいいのか、性別関係なく優しさ重視で歌うのがいいのか、すごく悩んだんですよ。そこで、両方歌ってみたら、亀田さんが「優しいほうがいいね」ってアドバイスをくださいました。「明日も」の頃は何が何だかわからず歌っていたけど、今回は亀田さんとのやりとりを通して、楽曲に参加させてもらったという感じがします。より自分の曲として歌えた気がするんです。あと前回にも増して“語るように”歌えるようになった気がします。“語る”というのは、物語を朗読するように、言葉に感情を込めて伝えるということです。そのためには音程が多少外れてもかまわない。もちろん音程が合っているほうがいいですけど(笑)。詞の世界観を伝えることが最優先だと考えているので、それを今回は少し表現できたかなと思います」

本番では積み重ねたものを敢えて壊す

「頑張ったっていいんじゃない」は地声の美しさに加え、絶妙なタイミングで差し込まれるファルセットも魅力のひとつ。それも“語って”いたら自然に出てきたものらしい。
「ここを地声、ここは裏声と、声を意図的に出したわけではなく、「ここは楽に歌ってみよう」とか、「ふっと力を抜いてみよう」とか、歌詞に合わせて気持ちを入れたら勝手に裏返っちゃったんです(笑)。でもそれができるようになったのはフリーライブのおかげだと思います。お客さんの顔を見ながら歌っているうちに、感情によって声の出し方をコントロールできるようになってきたんです。だから私にとって曲はCDが完成した段階で終わりなのではなく、ライブで歌って、初めて完成するものだと思っています」

 音楽について熱く語る大原だが、彼女には女優としての顔もある。映画のヒロインとしてデビューし、スタート時から“二足のわらじ”を履くことになったが、歌と演技はどのように棲み分けしているのだろうか。

「音楽は「自分を表現する場所」、演技は「与えられた役を表現する場所」と考えていて、アプローチは違うけど、私のなかで根っこは同じなんです。歌詞もセリフも、どうしてここでこの言葉が出てきたのか、その奥にある想いを探り考えながら表現する、その過程は一緒なんですね。でも、いざ歌う、または演じるときは、それまで考えて積み重ねてきたものをあえて壊すんです。これは幼い頃からやってきた習い事で学んだことなんですけど、いろいろ教わったり覚えたりしたことを本番で意識してやろうとすると、自分を出せなくてすごくつまらなくなっちゃうんですよ。でも、『カノ嘘』のオーディションや路上ライブのときは緊張のあまり、それまでやってきたことが全部飛んでしまい、無我夢中でやったら、逆にすごく楽しかった。それ以来、“無心”を心がけるようにしています」

 その“無心の極意”はデビューからいきなり大舞台に立たされ、「プレッシャーがすごすぎて、そうならざるを得なかっただけ」という、“シンデレラ”ならではの苦肉の策から生まれたもの。一方で、そんな重圧を真っすぐ受け止め、ひるまない度胸と達観も大原にはある。それは突然の荒波に揉まれながらも、音楽とひたすら向き合った小枝理子そのもので、「演じているときは理子と自分が重なっていた」という本人の言葉も納得。

 そんな『カノ嘘』のDVD、BDが新曲と同時リリースされるが、映画を観た人も観ていない人も、この作品をぜひ手に取って欲しい。佐藤健演じる恋人の小笠原秋が愛さずにいられなかった小枝理子を演じきった大原櫻子の無心の魅力と、その原点を感じられるはずだ。
(文・若松正子)

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