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家入レオをブレイクさせたビジュアル戦略

 10月24日に発売された家入レオの1stアルバム『LEO』が初登場2位と好スタートを切った。これまでにリリースした3作のシングルも全てTOP10入りしており、今年2月にデビューしたばかりの新人としては、異例のスピードでのブレイク。「楽曲」「アーティスト・イメージ」に徹底的にフォーカスする戦略が奏功した。

2月にシングル「サブリナ」でデビューした家入レオ

2月にシングル「サブリナ」でデビューした家入レオ

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 家入レオの1stアルバム『LEO』が11/5付アルバムランキングで初動3.2万枚を売り上げ、2位に初登場した。17歳の女子高校生シンガー・ソングライターとして、今年2月にシングル「サブリナ」でデビュー。インディーズの活動歴もなかったものの、初登場9位を記録した。「今はデビューから攻めていかないとブレイクのタイミングを逃してしまうので、最初から大きく展開していくことが必要でした」と話すのは、ビクターエンタテインメントColourful Records 制作グループ ゼネラルマネージャーの菊池毅氏(以下同)。

 「サブリナ」では有線、ラジオなどで大量OAしたことに加えて、CX系アニメ『トリコ』EDテーマという大きなタイアップを獲得。確実に固定ファンを持つ人気アニメのタイアップで、楽曲を浸透させていった。

 「当初から大きなマーケットを狙っていきたいと考えていたので、点ではなく面で展開していきました。「サブリナ」はシンプルだけどすごくパワーがある曲で、「パッパッパッパラー♪」というキャッチーなフレーズもあったので、聴いてもらえば必ず耳に残るという確信もありました」

■徹底的に作り込むビジュアル戦略

 また、楽曲と並行し、ビジュアル戦略により徹底したアーティスト・イメージの作り込みを行った。

 「初めてパフォーマンスを見たときにその“目力”に圧倒されたんです。そこを最大限に活かしたブランディングをしていきたかったので、アーティスト写真やMVではあえて笑顔を出さないようにしてイメージを作り込んでいきました」

 幅広い層に向けた施策を展開しながらも、特にメインターゲットとしたのが彼女と同世代のティーン。3rdシングル「Bless You」の購入者抽選イベントでは、中高生限定のファンミーティングも実施した。

 「2ndシングル以降、販促イベントとしてフリーライブを行っているのですが、CDを購入してくれる約5割は中高生。彼女が歌う大人でも子供でもない、17歳ならではの行き場のない焦燥感が、同世代にはすごくリアルに響くようですね。CDに関してもティーンができるだけ買いやすい価格のものを提供しています」

 また、最近では40代の男性ファンも増えているという。

 「前作のお台場のイベントでは、「20年ぶりにCDを買いました」という40代の方もいらっしゃいました。彼女の音楽は最先端というわけではなくて、ある意味オーソドックスなもの。ストレートでわかりやすい楽曲が、昔聴いていた音楽とクロスオーバーしているのかなと思います」

 「楽曲のわかりやすさ」「アーティスト・イメージ」の2点に徹底的にフォーカスしたことで、リスナーに「家入レオ」という存在をブレずに伝えることができた。アルバムからは徐々にアーティスト・プロモーションへシフトしており、ライブも積極的に実施。発売週には朝の情報番組、EX系『ミュージックステーション』などのTV番組出演に加えて、「GyaO!ライブトーク」で初めて1時間に及ぶトークにも挑戦している。来年1月からは1stワンマンツアーを予定しており、ロングヒットが期待できそうだ。

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  • 2月にシングル「サブリナ」でデビューした家入レオ
  • デビューから1stアルバムまでの宣伝施策
  • ファーストアルバム『LEO』

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