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【後編】細田守監督が語る『おおかみこども』のその後…日本アニメの可能性

 アニメーション映画監督・細田守が手掛けた映画『おおかみこどもの雨と雪』(公開中)が、現在興行収入41億円、動員340万人を突破とヒットを記録。ORICON STYLEのインタビューでは、日本アニメの担い手として今後のアニメーション映画の“可能性”を語った。

アニメーション映画の多様化と広がりを語る細田守監督 (C)ORICON DD.inc

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 作品を通して「理想の共感」について語った細田監督だが、「でも、ヒットした今だからこそ、理想も語れるし“不安に打ち勝ちました”なんて言えますけどね」。『時かけ』から『おおかみ〜』まで、興入・動員ともに右肩上がりの記録を打ち出しているが、それでも「映画は蓋を開けてみたいなとわからない」と語る。

■アニメーション映画の多様化と広がりを熱望

 前作『サマーウォーズ』に続き今回もオリジナル作品を制作。原作ありきの映画化が多い中で、新しいテーマとモチーフ、そして表現にチャレンジをし続ける細田監督だが、今後もオリジナルにこだわり続けるのかといえば、首を横に振る。「僕は面白い映画を作るためなら、どんな手段を使っても構わないと思っています。オリジナルでも、有名無名にかかわらず原作ものでも」と意外な答えだ。

 「定形となっているものを抑えて演出している作品もあれば、一方でチャレンジに溢れた作品もある。表現の可能性が広がっていくことで、さまざまな作品が生まれ、総体となってアニメーション映画という分野がどんどん多様化して欲しい」と冷静な表情で語る。

■日本アニメの担い手として「『比較される』よりも『観客を楽しませる』ことが全て」

 日本アニメの担い手として、細田監督は宮崎駿監督らと比較されることも度々だ。だが多様性と可能性を求める監督だからこそ「宮崎監督と僕の違いという目線で語れることも往々にしてあるのは知っています。でも、それは観てくださる方々が、それぞれお感じになれば良いこと。作り手としては、懸命に面白い映画を作ろうとして、その結果、『面白い』と言ってもらえたら嬉しい。それが全てで、そこに尽きるんです」と穏やかに笑う。

 「僕にとっていろんなチャレンジを詰め込んだ『おおかみ〜』を、340万人というすごくたくさんの方が観てくださったという事実は、とても希望があることだと思うんです。それは作品がすごいとか僕がすごいとかそういうことじゃなく、映画に対して『もっと面白いもの観たい、何かを感じたい』っていう、お客さんの気持ちの表れだから」と笑みを浮かべ、「そこにまた勇気づけられました。すごく嬉しいことで次の糧になります」と真摯に語った。

>>【前編】日本アニメの担い手・細田守監督が語る「映画を作る意味」

 映画『おおかみこどもの雨と雪』

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