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　劇作家のつかこうへいさんが10日午前に入院中の病院で肺がんのため亡くなった。62歳だった。今年1月に肺がんであることを公表したつかさんは、これまで抗がん剤治療を続け、現場復帰を目指し闘病を続けてきたが、その願いはかなわなかった。なお、故人の遺言により、葬儀は密葬で執り行われた。

　つかさんは、1948年生まれで福岡県出身。『熱海殺人事件』（1973年初演）や『蒲田行進曲』（1980年初演）などをはじめ、数々の名作を世に輩出し今日に至るまで演劇界を牽引してきた。映画化された『蒲田行進曲』では、1983年の日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。2007年には紫綬褒章を受章している。

　ここ最近では、2月に上演された『飛龍伝2010 ラストプリンセス』（主演・黒木メイサ）の開幕直前には、病室から演出助手を通じて稽古のビデオを確認し、毎日病室から指示を出していたという。病を公表した際には「（同作）のキャスティング等、全て決まった後の肺がんの告知でございましたので、まことに辛うございました」と、心情を明かしていた。

⇒ご冥福をお祈りします・・・「おくやみ・訃報」記事