大阪府・大阪市らが主催する大阪国際文化芸術プロジェクト『立春歌舞伎特別公演』（大阪松竹座、2024年2月2日〜18日）の記者会見が27日、大阪市内で行われ、中村雁治郎（64）、中村扇雀（62）、片岡愛之助（51）、中村壱太郎（33）、尾上右近（31）、さらに大阪府の吉村洋文知事（48）、大阪市の横山英幸市長（42）がそろった。

【写真】その他の写真を見る

　2025年「大阪・関西万博」を見すえ、大阪の文化・伝統・芸術を発信するプロジェクトの一環で、2月に大阪松竹座に上方（大阪）と江戸（東京）の歌舞伎俳優が集結する。吉村知事は歌舞伎の魅力を「世界にもどんどん発信していきたい」と意気込み、横山市長も「大変楽しみ」と期待を語った。

　愛之助は昼の部『源平布引滝』で「昔からやりたかった」という木曽先生義賢と斎藤別当実盛に挑み、2幕「竹生島遊覧」は関西ではめったにない披露となる。

　さらに物語の舞台を「琵琶湖なんですね」と紹介すると、公開中の映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の話題へ。「大阪府知事の役をやらせていただいている」といい、吉村知事に最敬礼。一方で「『全然、悪役やん』とさっき言われました。しかし、大阪を愛する気持ちは変わらない」とアピールした。

　吉村知事は「きのう見たんですけど、大阪府知事役が酷くてね、冷酷無比な感じで出てきて（笑）」とボヤキながら、「ディスり方がおもしろかった。（大阪府民は）寛大な心を持って見てほしい」と呼びかけた。

　愛之助のサービストークは、若い層へ歌舞伎に興味を持ってほしいという思いから。今月は東京で新作歌舞伎『流白浪燦星（ルパン三世）』が控える。「（歌舞伎に）憧れて、入ったらこの役ができるんだと思ってほしい」と力を込めた。