29日より日本でも公開が始まった映画『ハン・ソロ／スター・ウォーズ・ストーリー』。40年の歴史ある映画「スター・ウォーズ」シリーズ屈指の人気キャラクター“ハン・ソロ”の“知られざる若き日”を描いた本作のメイキング映像が解禁された。

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　宇宙を舞台に“遠い昔、遥か彼方の銀河系”の壮大な物語を描く「スター・ウォーズ」。『ハン・ソロ』は、シリーズ1作目『スター・ウォーズ　エピソード4／新たなる希望』（1977年）で、ハン・ソロがルークやレイアと出会う10年くらい前までが描かれているとされる。CGのなかった時代に作られた初期3部作（エピソード4・5・6）から変わらずに観る者を魅了し続ける「スター・ウォーズ」の世界は、一体どうやって作られているのか？

　「スター・ウォーズ」シリーズはこれまでも可能な限りリアルなロケーションやセットを作って撮影が行われてきた。『エピソード4』では、伝説のジェダイ騎士ルーク・スカイウォーカーの家などがチュニジアで撮影され、昨年12月に公開された『最後のジェダイ』（エピソード8に相当）では、惑星クレイトのシーンをボリビアのウユニ塩湖で、カジノがあるカント・バイトをクロアチアのドブロブニクなどで撮影。

　今回の『ハン・ソロ』でもイタリアの雪山ドロミテや美しい海岸線が広がるスペインのフエルテベントゥラ島など、世界各所で撮影を行っている。ハン・ソロを演じたオールデン・エアエンライクが、来日会見で「CGがとても少ない作品で、一緒に映るエイリアンや爆発などもほとんどが本物だった。ミレニアム・ファルコンに乗っているシーンでは実際に目の前のスクリーンに宇宙映像が映し出された中で撮影したんだ」と話していたが、全シリーズで可能な限りリアルなロケ地やセットを作る撮影方法は、「スター・ウォーズ」の伝統と言えるのだ。

　メイキング映像では、『ハン・ソロ』の撮影スタッフが、「スター・ウォーズ」映画が「スター・ウォーズ」らしくあるための、興味深い裏話を明かしている。

　ただ、ロケ地で撮影すればいいというわけではなく、あくまでハン・ソロやチューバッカなどの登場人物が自然に見えるように撮影することが大切だ、と語るのは、撮影監督のブラッドフォード・ヤング。「私が気付いたことは、この作品が自然でなければならないということ。この世界で自然に動き回る登場人物の物語でなければならない。カメラの位置や照明があてられる方向もすべてに根拠があるんだ」。彼のキャラクターや物語から見せ方を作り込んでいく手法と才能には、ロン・ハワード監督も絶大な信頼を寄せていたという。

　「スター・ウォーズ」と言えば個性的なドロイドやクリーチャー、日本の文化を取り入れた衣装など、他の作品にはない「スター・ウォーズ」らしいデザインも特徴的。R2-D2やC-3PO、ダース・ベイダーやストームトルーパーなどから、ルークやレイア、ハン・ソロらの服装などには、一貫した「スター・ウォーズ」らしいデザインがあるように感じられるが、ヘア・デザイナーのリサ・トムリン・フィッツパトリックは「『スター・ウォーズ』の美しさというのは、極端にやりすぎないところ」と、指摘する。さらにメイクアップ・デザイナーのアマンダ・ナイトは「シンプルで力強い見た目が効果的ね」と、デザインの秘けつを明かす。

　“衣装”においては、「スター・ウォーズ」史上最多となる1000着以上の服が作られた。ドナルド・グローヴァー演じる悪名高きギャンブラーのランド・カルリジアンは、ファッションにこだわりが強く、マントだけで30着以上を持っていて、ファルコン号の中には衣裳部屋があるほど。さらにエミリア・クラーク演じる謎の美女キーラも、マントを羽織った姿やセクシーなドレス姿など、衣装によって雰囲気を変えていく。

　そして若きハン・ソロは『エピソード4』の服装に近づけるため、「ハンは（米俳優の）スティーヴ・マックィーンのような60年代風のジャケットを着ているんだ。『新たなる希望』に登場したハン・ソロを目指し、袖を短くしてジャケットの長さも切り詰めて、銃が見えやすくなっているよ」と、衣装デザインをしたデイヴ・クロスマンがこだわりを明かしている。

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