大手芸能プロダクション「アミューズ」所属アーティストによるライブイベント『Amuse Fes in MAKUHARI 2017 -rediscover-』が4日、千葉・幕張メッセ国際展示場9-11ホールで行われ、ポルノグラフィティ、FLOW、高橋優ら10組が熱演した。トリを務めたPerfumeは小中学生からなるさくら学院とステージ共演し、手の動きが複雑なことで知られる「Spending all my time」をパフォーマンス。さくら学院が本家に負けず劣らずキレキレのダンスを披露し、2万人の観客を熱狂させた。

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　同イベントはもともと、ポルノグラフィティが中心となって所属アーティストが集まり、懇親会を兼ねて行っていたバーベキュー大会を野外フェス化したもの。2013年〜15年の3年間は静岡・つま恋で開催されていたが、1年のブランクを経て、会場を屋内の幕張メッセに移して復活した。

　屋内ならではの照明や演出、音響でファンを魅了し、同じ事務所ならではのカバーやコラボも続々。トップバッターの阪本奨悟はいきなり1曲目から、ポルノグラフィティ「アポロ」のカバーで会場の熱量を一気に上昇させ、高橋優は「尊敬してやまない事務所の大先輩Perfumeの曲」として、男くさいロック版「Dream Fighter」を汗だくで熱唱。ピアノバンドWEAVERはピアノの音色が印象的なポルノグラフィティの名曲「愛が呼ぶほうへ」をカバーし、2万人の観客を歓喜させた。

　「Amuse Fesの時に限ってブラジルにいた」というFLOWは、第1回以来4年ぶりの登場となり、KEIGOは「やっと出れたよ〜」と絶叫。岡野昭仁（ポルノ）、TAKE（Skoop On Somebody）、杉本雄治（WEAVER）、阪本を呼び込むと、コラボで「GO!!!」を熱演し、爆発的な盛り上がりを見せた。

　後半戦トップバッターを務めたのは、Perfumeの誘いで初参戦となったさくら学院。小中学生12人からなるアイドルグループだが、Perfumeの演出・振付を手がけているMIKIKO氏が“英才教育”しているとあり、パフォーマンス力は折り紙付き。卒業生のBABYMETALの活躍がそれを証明している。

　2万人で埋め尽くされた会場を見渡し、岡崎百々子は「私たち全員、こんなに多くの方に観ていただくのは初めてなんです」と初々しくあいさつ。5月に転入したばかりの小5コンビ、田中美空と八木美樹にとっては人生2度目のステージながらも堂々とパフォーマンスし、ふだんのライブでは着席で声援を送っている“父兄”（ファン）たちも、この日ばかりはスタンディングエリアで熱狂的にピンクの小旗を振っていた。

　最年少のさくら学院に続いて登場したのは、デビュー20周年を迎えた最年長のSkoop On Somebody。ボーカルのTAKEは年齢のギャップに苦笑いしながらも、Perfumeの「不自然なガール」をメロウにカバーするなどして2万人を酔わせた。

　これまでトリを務めてきたポルノグラフィティは7番手で登場すると「ポリリズム」「君に届け」「福笑い」のカバーメドレーを披露。岡野は「このフェスを取り仕切ってくれたPerfume、flumpool、高橋優の3組に敬意をはらって歌いました」とあいさつし、生まれ変わったフェスの盛り上がりに感謝。「オー！リバル」「ミュージック・アワー」などで会場を激しく揺らした。

　さくら学院の“父兄”を公言する藤原さくらは「きょう遅刻をかましまして…さくら学院と同じ車で来れるはずだったのに」としょんぼり。「電車で来たんですけど、ポルノさんのファンに前後左右はさまれて。でも一切気づかれなかったですね」とぶっちゃけると、大好きな曲というPerfumeの「マカロニ」のほか、スピッツの「春の歌」などを歌った。

　flumpoolの阪井一生（G）は山村隆太（Vo）に「（藤原）さくらちゃんと“月9コンビ”でやったらええねん」と月9ドラマに出演した2人のコラボを提案したが、スペシャルゲストとして登場したのは同期の高橋優だった。アコギを抱えて「どうも、藤原さくらです」と気まずそうにあいさつした高橋は「トークの流れでいったら、さくらちゃんだったでしょ？　月9コンビでここに立ったらよかったじゃない」と愚痴りつつ、山村が選曲したという高橋の楽曲「BEAUTIFUL」をコラボで演奏し、観客を魅了した。

　トリを務めたPerfumeは、2曲目の「Spending all my time」でさくら学院とコラボ。2番の途中で6人が加わり、Perfumeと同じダンスを披露した。最後には残りの6人も合流し大歓声。あ〜ちゃんはMIKIKO氏“門下生”コラボへのリクエストが多かったことを明かし、さくら学院が3〜4日で仕上げてきたことを褒め称えた。生徒会長（リーダー）の山出愛子は「すっごく楽しかったです！　大先輩方と一緒にステージに立つことができて楽しかったです」と声を弾ませた。

　さくら学院の卒業公演にも父兄さながらの“正装”で足を運んだのっちは、小5コンビにメロメロ。あ〜ちゃんは「うちらも9歳のときに歌い始めたけど、もうステージに立ってるんだね。10歳か…うちらは28（歳）…」と声が小さくなり、のっちは「歳を重ねましたね」としみじみ。かしゆかが「もう少ししたらお母さん（の歳）だよ」と自虐めかすと、あ〜ちゃんは「青春の全て、Perfumeに捧げてきました」と胸を張り、万雷の拍手を浴びていた。