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松岡茉優、『やすらぎの郷』ベテラン俳優に囲まれ「正解は一つじゃない」

 テレビ朝日系で月曜から金曜まで平日の昼に放送される帯ドラマ劇場『やすらぎの郷』(月〜金 後0:30〜0:50)が3日にスタートした。脚本は、『北の国から』などの倉本聰氏、メインキャストの平均年齢が80歳(!?)と放送前から注目を集め、初回視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、第1週では元夫婦の石坂浩二浅丘ルリ子の抱擁シーンなど、話題を呼んでいる。

テレビ朝日系でスタートした帯ドラマ劇場『やすらぎの郷』に出演する松岡茉優 (C)ORICON NewS inc.

テレビ朝日系でスタートした帯ドラマ劇場『やすらぎの郷』に出演する松岡茉優 (C)ORICON NewS inc.

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 映画界やテレビ界を支えた俳優やミュージシャンだけが集うことのできる老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、高齢者が向き合う問題の数々を明るく描いていく。このドラマの中で松岡茉優(22)が演じる財前ゆかりは、施設内のバー「カサブランカ」で働くバーテンダーで、入居者から「ハッピー」と呼ばれている。

 3月上旬に都内で開催された制作発表会で、倉本氏や石坂ら主要なキャスト15人が集まった際、2列目の下手の端っこに座っていた松岡があいさつする際、「若手俳優がたくさんいる中で私がここに居させていただいている意味を考えながら、22歳というフレッシュなパワーでやりたいと思っています。まだ撮影は続きます。これからもよろしくお願いします」と深々とお辞儀をしていた姿が印象的だった。

 「やすらぎの郷」の入居者を演じるのは、主演の石坂をはじめ、浅丘、有馬稲子加賀まりこ五月みどり八千草薫野際陽子藤竜也ミッキー・カーチス山本圭らそうそうたる顔ぶれ。

 撮影現場の様子を松岡に訪ねると、「撮影に入る前は、緊張でいっぱいいっぱいになってしまうのでは、と思っていたんですが、皆さま本当にやさしくて、撮影の合間にも気さくに話しかけてくださって、気にかけてくださって。浅丘さんはキラキラしたものがお好きで、ご自身でアクセサリーを作られるんですが、ピンクのブレスレットをいただきました。いま、大切に宝箱に入れあります」。

 今回の作品は、役を演じる俳優をあらかじめ決めてから脚本を書く、倉本が得意な“当て書き”のスタイルが取られているが、松岡が演じるハッピーは、「私ではなく、ほかにモデルの方が何人かいるとお聞ききしています。倉本先生はすべての登場人物のバックグラウンドまで詳細な設定を考えていらして、ハッピーちゃんにはきょうだいがいて、どこのバーで修業して、なぜいまカサブランカにいるのか、といったことを撮影前にうかがいました。中でも先生がおっしゃっていた『ハッピーちゃんはいつ会ってもすごくハッピーそうな人』というのを心がけて演じています」。

 撮影現場は勉強になることばかりだという。「倉本先生の脚本は『一語一句せりふを変えてはならない』と聞たことがあったのですが、直接お尋ねしたところ『語尾を変えてほしくない』とおっしゃっていました。私は、今まで語尾のことをちゃんと考えたことがなかったのですが、『でしょ』なのか、『だよね』なのか、それだけでキャラクターが変わってしまう。脚本家の方が思い描いている役のイメージは語尾にこそ詰まっているんだということを、勉強させていただきました。

 出演されている皆さんも、役へのアプローチの仕方、現場での過ごし方、お芝居の仕方、一人ひとり違っていて、それぞれ培ってきたものがお芝居に表れていて、現場で見ているだけで勉強になります。今までの私は固定概念に縛られていたな、正解は一つじゃないんだな、というのを実感できて、ますますお芝居が楽しくなりました」。

 倉本氏は、高齢者向けの番組が少ない今のテレビ界に対し、このドラマをもって「シルバー革命を起こせたら」と宣言していたが、松岡は「今のテレビに対する風刺や、昔のテレビのお話は、私たちの世代が聞いても興味深くて、新しい発見があります。祖父母が同世代の友達と話をするとこんな感じなのかな、こんなことを思っているのかな、という気づきもあります。幅広い世代の多くの方々に楽しんでいただけるとうれしいです」と話していた。

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