ロックバンド・X JAPANが現地時間4日（日本時間5日）、イギリス・ロンドンの「SSEアリーナ・ウェンブリー」（ウェンブリー・アリーナ）で単独ライブ『X JAPAN LIVE 2017 at the WEMBLEY Arena in LONDON』を開催した。当初は昨年3月12日に行われる予定だったが、PATA（G）の急病による延期を乗り越え、ついに英国ロックの殿堂のステージに立った。

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　X JAPAN初のドキュメンタリー映画の世界初公開を兼ねたウェンブリー・アリーナ公演を2ヶ月後に控えた昨年1月15日、PATAが倒れ、大腸憩室炎及び門脈血栓症で緊急入院した。一時は生死をさまよい、ICU（集中治療室）で治療を続けるほどの重症。メンバーは公演延期を決断し、バンド活動の一時休止を余儀なくされたが、PATAは強い精神力で昨年10月にステージ復帰を遂げた。

　1年越しのステージにかけるYOSHIKI（Dr／Pf）の思いは並々ならぬものがあった。昨年末の『NHK紅白歌合戦』で初お披露目したものの、ライブでは使用されたことのなかったKAWAIの新型クリスタルピアノを日本から空輸するなど、1年間この日を待ちわびた1万人のファンのため、満を持してステージに立った。

　世界22の映画祭で上映されたドキュメンタリー映画『WE ARE X』特別バージョンの上映が組み込まれる前代未聞のスタイルで行われたライブは「RUSTY NAIL」でスタート。YOSHIKI、Toshl（Vo）、PATA、HEATH（B）、SUGIZO（G／Vin）の5人で代表曲「紅」「X」「ENDLESS RAIN」、公開録音したファンの歌声で完成形を迎えることになるという新曲「KISS THE SKY」、音源化されてない「Beneath The Skin」、映画『WE ARE X』のテーマソング「La Venus」などを惜しみなく披露した。

　また、YOSHIKIは英国を代表するアーティスト、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」、デヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」をピアノで演奏するサプライズも。全23曲を全身全霊でパフォーマンスし、現地のファンを熱狂させた。

　X JAPANとしては2014年の米マディソン・スクエア・ガーデン公演、そして本公演を成功させ、英米2大殿堂を制覇。YOSHIKIは今年1月の米カーネギーホール単独公演を加え、3大殿堂制覇を成し遂げた。

■『X JAPAN LIVE 2017 at the WEMBLEY Arena in LONDON』
01. RUSTY NAIL
02. HERO
03. JADE
04. KISS THE SKY
05. Beneath The Skin
06. PATA solo
07. HEATH solo
08. DRAIN
09. SUGIZO vin solo
10. La Venus
11. Say Anything
12. Born To Be Free
13. Kurenai
【アンコール1】
14. YOSHIKI Piano solo
15. YOSHIKI Drum solo
16. Without You
17. I.V.
18. X
【アンコール2】
19. Bohemian Rhapsody
20. Space Oddity
21. ENDLESS RAIN
22. Violin〜Piano
23. ART OF LIFE