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生田斗真主演『彼らが本気で編むときは、』 ベルリン映画祭でLGBT賞受賞

 ドイツで開催されている三大映画の一つ、『第67回ベルリン国際映画祭』で現地時間17日、荻上直子監督の映画『彼らが本気で編むときは、』(25日公開)が、同映画祭で上映されたLGBT(セクシュアル・マイノリティの人たち)を題材にした全37作品の中から優れた作品に贈られる「テディ審査員特別賞」を受賞した。テディ賞は、世界各地で開催されている映画祭の中でもLGBT作品を対象にした賞の中では、1987年の創設から31年の歴史があり、最高峰の権威とされている。邦画作品としては初受賞となる。

 同映画は、2013年にアメリカ留学から帰国したのち、セクシュアル・マイノリティの人たちへの対応が社会的にやや遅れている日本に違和感を抱いた荻上監督が、「トランスジェンダーの息子に、“ニセ乳”を編んで与えたお母さん」の新聞記事を目にしたことから着想を得て、自身でオリジナル脚本を作り上げた作品。生田斗真桐谷健太ミムラ小池栄子門脇麦りりィ田中美佐子らが出演する。

 今回のベルリン映画祭には、パノラマ部門、ジェネレーション部門の2部門で選出され、現地で上映される機会を得た。日本に比べ、LGBT人権への意識が高いドイツで開催された同映画祭での受賞は、荻上監督の感慨もひとしおで、「この映画が“さまざまな家族のカタチ”を受け入れたり、考えたりすることのきっかけになってほしいんです。いままで持っていた“普通”の概念を見直すきっかけになれればうれしいです。この映画をみて、LGBTに対する理解を深めてほしいと心から願っています」とコメントしている。

 日本人としてただ一人、審査員に名を連ねる今井祥子氏は「審査員全員一致での決定でした。一番絶賛されたのは、『彼らが本気で編むときは、』が、子どもの目を通して、セクシュアル・マイノリティの家族を描いた点です。そして、観ているだけでお腹が空きそうな料理の数々や、日本に訪れたくなる美しい桜並木など、荻上監督の独特のディテールは、外国人審査員の心をさらにつかんでいました。日本作品でありながら、世界に十分アピールできる“家族の物語”になっていました」と講評を寄せている。

■荻上監督の受賞コメント全文

 「ベルリン国際映画祭の全作品の中で、LGBTを題材にした映画に贈られる特別な賞なので、この“テディ審査員特別賞”は、非常にうれしいです。

 私は、正直、トランスジェンダーの人がトランスジェンダーのことで悩んでいるだけの映画は作るつもりは最初から無くて、“女性として普通に”恋愛をし、仕事をし、生活を営んでいる“普通の女性”を描きたかったんです。差別されたり、理解されなかったり、陰口をたたかれたり、傷つけられたり、大きな悩みを抱えながらも、前向きに生きる“ひとりの女性”を。トランスジェンダーの人でも心は女性なのだから母親になれるかもしれないという夢を見られることや、血のつながりがなくても親子になれる希望が持てることや、子どもを産まなくても母性を持てることや、さらに“その恋人”や“その家族”、“母親と子ども”の関係性を一番描きたかった。

 この映画が“さまざまな家族のカタチ”を受け入れたり、考えたりすることのきっかけになって欲しいんです。いままで持っていた“普通”の概念を見直すきっかけになれればうれしいです。この映画をみて、LGBTに対する理解を深めてほしいと心から願っています。ベルリン、ダンケシェーン!(ありがとう!)」



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