日本のロックシーンをけん引しているX JAPANやLUNA SEA、GLAYらそうそうたるバンドが、「V系」という名のもとに集い、シーンに新たな歴史の1ページを刻んだヴィジュアル系音楽フェス『VISUAL JAPAN SUMMIT 2016』。千葉・幕張メッセ国際展示場9-11ホールで14日から16日まで開催され、千秋楽公演のラストでは、その日出演したバンドたち総出で「無敵バンド」を組み、そのライブパフォーマンスをもって幕を下ろした。
同フェス3日間を通してヘッドライナーを担ったX JAPANは、ファンの間では定番と化したロックナンバー「JADE」や「BORN TO BE FREE」を重厚な大爆音と共にパフォーマンス。会場を激しく揺らしたかと思えば、打って変わってYOSHIKIのピアノ伴奏で「FOREVER LOVE」といった代表曲をしっとりと披露するなど、貫禄を見せてトリをまっとう。カリスマドラマー・YOSHIKIを筆頭に、いまだ圧倒的人気を誇る故・HIDEさんの存在も印象的だった。
初日と3日目に登場したLUNA SEAは「ROSIER」「I for You」などのヒット曲をこれでもかと言わんばかりに披露。初日と2日目出演のGLAYも「HOWEVER」「生きてく強さ」などのヒットナンバーを織り交ぜた圧巻のライブパフォーマンスで、往年のファンをはじめ、若い世代の観客をくぎ付けにした。連日トリを務めた「無敵バンド」は、バンドの垣根を越え、その日の出演者でセッション。こうして、総勢56組が共演を楽しんでいた。
いまや「V系」という音楽ジャンルは、日本独自の文化として、ヨーロッパをはじめ世界各国で受け入れられている。今回のフェスはYOSHIKIが発起人となり、1986年にYOSHIKI自ら設立したインディーズレーベル「エクスタシーレコード」から91年にデビューしたLUNA SEA、94年デビューのGLAYなど、世界でも活躍している親交のあるバンドが集結した。動員数10万人規模の公演チケットは即ソールドアウトで、日本全国・アジアの映画館でも中継された。
今回の3日間で圧倒的な存在感を発揮したのは、V系の先駆者と言っても過言ではないX JAPANやLUNA SEA、GLAYといったメインステージを連日張ったバンドたち。さらに、2日目公演で8年ぶりにオリジナルメンバーが集結したhide with Spread Beaver、L’Arc〜en〜Cielのボーカル・HYDEとX JAPAN・YOSHIKIのコラボレーションユニット「HYDE×YOSHIKI」という奇跡的セッションでも会場は興奮のるつぼと化した。また、他バンドとは一線を画す“エアバンド”スタイルで人気のゴールデンボンバーのX JAPANなりきりパフォーマンスも際立っていた。
もちろん、その他にもA9やAngelo、かまいたち、清春、Psycho le Cemu、シド、BY-SEXUAL、Plastic Tree、MUCCといったバンドやアーティストも各々のスタイルを全面に出してファンを沸かせ、会場を常に揺らしていた。
そんな各バンドがひしめき合ったなか、来年結成20周年を迎えるバンド・MUCCのボーカル・逹瑯は、自身のライブMCで「いつから、V系がかっこ悪くなったんだろう」と口を開いた。
V系シーンは、主に90年代に大きな盛り上がりを見せ、音楽専門誌が数多く発行されたり、テレビ番組でも取り上げられるなど、一大ムーブメントを巻き起こした。しかし、2000年代以降は、国内外からさまざまなジャンルの音楽が流通した影響なども相まって、V系ブームは下降の一途へ。たちまち専門誌も休刊し、テレビでの露出も減少、当時ブレイクしたバンドも活動休止・解散する例もあった。
一方で、X JAPANやLUNA SEAら復活を果たすバンドもあり、ゴールデンボンバーや己龍といった若手バンドの台頭などもあって、「ヴィジュアル系」という言葉は広く認知されている。
ただ、かつて盛んだったV系シーンを思い起こしてか、逹瑯は「いつから、V系がかっこ悪くなったんだろう」。今回のフェスで、司会進行的な役割として3日間、各バンドに接してきたこともあって、「ガキの頃、あこがれて、衝動を掻き立てられていた音楽が、ここ(同フェス)にはあった」としみじみ。そして、自らを鼓舞するかのように「ここから、うちらがかっこいいV系に戻していかないといけないな。こういう機会を与えてくれたYOSHIKIさん、ありがとう」と感謝の言葉を述べると、温かい拍手が沸き起こった。
まだまだ現役バリバリの先駆者たちと、新たな風を吹き込もうとあらゆる可能性を模索している若い世代のV系バンド、そして、MUCCのようにキャリアを積んでいるバンドたちの共存が、今後のV系シーンにとってどういう化学反応を起こすのか。思い出補正や純粋にV系音楽を楽しむために会場を訪れたV系ファンがいたように、日本最大と謳(うた)われたヴィジュアル系音楽フェスを機に、演者サイドもさまざまなことを思い、考えていたようだった。
同フェス3日間を通してヘッドライナーを担ったX JAPANは、ファンの間では定番と化したロックナンバー「JADE」や「BORN TO BE FREE」を重厚な大爆音と共にパフォーマンス。会場を激しく揺らしたかと思えば、打って変わってYOSHIKIのピアノ伴奏で「FOREVER LOVE」といった代表曲をしっとりと披露するなど、貫禄を見せてトリをまっとう。カリスマドラマー・YOSHIKIを筆頭に、いまだ圧倒的人気を誇る故・HIDEさんの存在も印象的だった。
初日と3日目に登場したLUNA SEAは「ROSIER」「I for You」などのヒット曲をこれでもかと言わんばかりに披露。初日と2日目出演のGLAYも「HOWEVER」「生きてく強さ」などのヒットナンバーを織り交ぜた圧巻のライブパフォーマンスで、往年のファンをはじめ、若い世代の観客をくぎ付けにした。連日トリを務めた「無敵バンド」は、バンドの垣根を越え、その日の出演者でセッション。こうして、総勢56組が共演を楽しんでいた。
いまや「V系」という音楽ジャンルは、日本独自の文化として、ヨーロッパをはじめ世界各国で受け入れられている。今回のフェスはYOSHIKIが発起人となり、1986年にYOSHIKI自ら設立したインディーズレーベル「エクスタシーレコード」から91年にデビューしたLUNA SEA、94年デビューのGLAYなど、世界でも活躍している親交のあるバンドが集結した。動員数10万人規模の公演チケットは即ソールドアウトで、日本全国・アジアの映画館でも中継された。
今回の3日間で圧倒的な存在感を発揮したのは、V系の先駆者と言っても過言ではないX JAPANやLUNA SEA、GLAYといったメインステージを連日張ったバンドたち。さらに、2日目公演で8年ぶりにオリジナルメンバーが集結したhide with Spread Beaver、L’Arc〜en〜Cielのボーカル・HYDEとX JAPAN・YOSHIKIのコラボレーションユニット「HYDE×YOSHIKI」という奇跡的セッションでも会場は興奮のるつぼと化した。また、他バンドとは一線を画す“エアバンド”スタイルで人気のゴールデンボンバーのX JAPANなりきりパフォーマンスも際立っていた。
もちろん、その他にもA9やAngelo、かまいたち、清春、Psycho le Cemu、シド、BY-SEXUAL、Plastic Tree、MUCCといったバンドやアーティストも各々のスタイルを全面に出してファンを沸かせ、会場を常に揺らしていた。
そんな各バンドがひしめき合ったなか、来年結成20周年を迎えるバンド・MUCCのボーカル・逹瑯は、自身のライブMCで「いつから、V系がかっこ悪くなったんだろう」と口を開いた。
V系シーンは、主に90年代に大きな盛り上がりを見せ、音楽専門誌が数多く発行されたり、テレビ番組でも取り上げられるなど、一大ムーブメントを巻き起こした。しかし、2000年代以降は、国内外からさまざまなジャンルの音楽が流通した影響なども相まって、V系ブームは下降の一途へ。たちまち専門誌も休刊し、テレビでの露出も減少、当時ブレイクしたバンドも活動休止・解散する例もあった。
一方で、X JAPANやLUNA SEAら復活を果たすバンドもあり、ゴールデンボンバーや己龍といった若手バンドの台頭などもあって、「ヴィジュアル系」という言葉は広く認知されている。
ただ、かつて盛んだったV系シーンを思い起こしてか、逹瑯は「いつから、V系がかっこ悪くなったんだろう」。今回のフェスで、司会進行的な役割として3日間、各バンドに接してきたこともあって、「ガキの頃、あこがれて、衝動を掻き立てられていた音楽が、ここ(同フェス)にはあった」としみじみ。そして、自らを鼓舞するかのように「ここから、うちらがかっこいいV系に戻していかないといけないな。こういう機会を与えてくれたYOSHIKIさん、ありがとう」と感謝の言葉を述べると、温かい拍手が沸き起こった。
まだまだ現役バリバリの先駆者たちと、新たな風を吹き込もうとあらゆる可能性を模索している若い世代のV系バンド、そして、MUCCのようにキャリアを積んでいるバンドたちの共存が、今後のV系シーンにとってどういう化学反応を起こすのか。思い出補正や純粋にV系音楽を楽しむために会場を訪れたV系ファンがいたように、日本最大と謳(うた)われたヴィジュアル系音楽フェスを機に、演者サイドもさまざまなことを思い、考えていたようだった。
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2016/10/17