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ディズニー/ピクサー新作短編『ボクのスーパーチーム』監督に聞く 製作を機に「ルーツに誇りが持てた」

 ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(全国公開中)と同時上映されている短編アニメーション『ボクのスーパーチーム』。同スタジオ初の実話を基にした同作について、監督のサンジェイ・パテル氏に話を聞いた。

短編アニメーション『ボクのスーパーチーム』のサンジェイ・パテル監督

短編アニメーション『ボクのスーパーチーム』のサンジェイ・パテル監督

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 同作は、南カリフォルニアで育ったパテル監督とインド系移民の父親との実話をベースにした物語。テレビのスーパーヒーローに夢中な男の子と、ヒンドゥー教の神々への祈りに熱心な父親という対照的な二人を描いた物語で、やがて男の子の頭の中でヒンドゥー教の神々がヒーローのように彼を助けてくれるという空想が描かれる。

 本作を手掛ける前から、パテル監督のなかで「神々について思いをはせてみよう」「私が実際に視覚化したいイメージで、両親があがめる神々を描きたい」という思いが芽生えていた。日中はピクサーで仕事をし、夜はヒンドゥー教の神々についての本などを製作していたなかで、ピクサーが短編の製作を提案してくれたという。

 パテル監督はその提案について「一歩踏み出すことにためらいを感じた」と大きな決断に悩むが、彼を後押ししてくれたのも父親だった。「父からは、スタジオは20年間にわたりサポートし続けてくれているのだから、少なくとも依頼されたことにチャレンジしなくては、悪いカルマを負うことになると言われました」と、父の励ましによって映画を製作することを決意したことを明かす。

 「私は実際に父親の文化の背景にある物語や芸術を理解するまでに、30年間かかった」と打ち明け、同作の製作をきっかけに「長い間、私は両親のことを浅ましく思っていました。私はインドの伝統を非常に恥じていたのです。私の両親が一体何者で、何を信仰しているのかといった事を含め、ついに私自身のルーツに誇りを持てたのは大きなことでした」と晴れやかな表情を見せる。

 同作で初監督作品でありながら、『第88回アカデミー賞』短編アニメーション部門にノミネートされるなど、クオリティーの高さは折り紙つき。ピクサーの短編作品はクリエーターたちの登竜門としても注目を集めており、同作も短い上映時間の中に織り込まれた斬新な内容、感動が多くの鑑賞者の心をつかんでいる。

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  • 短編アニメーション『ボクのスーパーチーム』のサンジェイ・パテル監督
  • 『ボクのスーパーチーム』 (C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  • 短編アニメーション『ボクのスーパーチーム』
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