“破壊王”の愛称で親しまれ、2005年7月11日に脳幹出血のため亡くなったプロレスラー・橋本真也さん（享年40）の10周忌イベント『橋本真也復活祭』が13日、東京・後楽園ホールで開催された。イベント総合プロデューサーを務める長男でプロレスラーの橋本大地は、父の古巣・新日本プロレスの後輩である永田裕志と対戦した。

【写真】その他の写真を見る

　橋本さんの入場曲「爆勝宣言」が流れ、会場全体から湧き起こる「ハッシモト！」の大声援に包まれながら入場した大地は、父のトレードマークである白ハチマキに赤マント姿でリングに上がり、じっと永田をにらみつけた。

　ゴングが鳴り、試合は大ベテランの永田優勢で進行。激しいエルボーの応酬で膝をついた大地に会場から大きな「大地コール」が上がると、声援を背に何度も再起。それでも最後は、永田のバックドロップでマットに沈んだ。

　終了後、リング上でしばらく呆然とする大地だったが「親父、あんたやっぱすごい人だよ」と語り始め「永田さん、また戦ってくれますか。もう親父は超えることはできないけど、永田さんなら超えることができるかもしれない。いや超えてみせる」と雄叫びを上げて再戦を希望すると、永田は無言で言葉を噛みしめるように何度も頷いた。

　後見人として大地に協力した“闘魂三銃士”の盟友・武藤敬司と蝶野正洋らによる「蘇る橋本真也座談会！」と題した大暴露大会では、橋本さんが先輩のアントニオ猪木のゴールドカードを勝手に使い、蝶野も誘われそうになったエピソードなど今だから話せる思い出話に花が咲いた。

　また、死闘を演じてきた天龍源一郎、藤波辰爾、高田延彦、小川直也、グレート・ムタらとの数々の名勝負がスクリーンに映し出され、『週刊プロレス』編集長の佐藤正行氏、大の橋本さんファンで知られるタレントの勝俣州和が当時の懐かしい写真と共に橋本さんの思い出を振り返りながら、集まった観客と共に在りし日の勇姿に思いを馳せた。

　復活祭では「天山広吉＆小島聡VS中西学＆キャプテン・ニュージャパン」「獣神サンダー・ライガー＆タイガーマスクVS小松洋平＆田中翔」の対戦が行われ、しんみりが嫌いだったという橋本さんに届けとばかりに大いに盛り上げた。