今年3月、ライフワークとして32年間にわたって描き続けた『天上の虹』を完結させた、漫画家の里中満智子氏が28日、東京・渋谷のNHKで行われた『歴史秘話ヒストリア』(毎週水曜 後10:00)の試写会に出席した。 『天上の虹』は、いまから1300年ほど前、天武天皇(大海人皇子)の皇后で、夫に先立たれた後、即位して実際に治世を遂行した女帝・持統天皇(サララ)を主人公とした物語。1983年に『mimi DX』(講談社)で連載を開始し、後に連載誌が休刊する憂き目にあっても描き下ろしで単行本の刊行を続け、全23巻で完結した。歴史を考察するための史料が絶対的に少ない古代を舞台にした作品だけに「勝手に描いてすみませんでした。誰か、文句の一つでも言いに夢枕に現れてくれないかと思っていたんですが、そんな神秘体験は一切ありませんでした」とユーモアを交えて話した。
2015/05/28