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『暗殺教室』 編集担当が語る実写映画とアニメの同時計画

 松井優征の『暗殺教室』は、『週刊少年ジャンプ』の12年31号(7月)で連載を開始し、同年11月にコミック第1巻が発売されている。フジテレビ系列でTVアニメ化されたのは15年1月期で、3月21日には実写映画化作品が公開された。

BD/DVDも大ヒット(『「暗殺教室」初回生産限定版 1』(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会)

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 コミック第1巻は、オリコン「コミック」ランキングの6位に初登場し、登場2週目には4位に上昇している。この動きを見てもわかるように、『暗殺教室』はヒット作を輩出してきた『ジャンプ』連載作品の中でも、ごく初期の段階から人気を得ていた作品だ。

「はじめからコミックでの100万部が見えていた作品でしたから、20万部の作品を100万部に伸ばすためにアニメ化するというより、100万部を140万、150万部に売り伸ばすための手法として、当初から実写映画化を想定していました」と語るのは担当編集者の村越周氏だ。アニメ化とともに映画化を提案したフジテレビとタッグを組み、13年初めにはプロジェクトを始動した。コミックの読者と、ユーザー層が重なる度合いも大きいアニメに対し、実写映画の場合は、普段コミックを読まないような層を含む、より広いターゲットにリーチできる反面、作り込み次第では、読者が離れてしまうというリスクを伴う。

「映画化を想定していたとは言え、アニメでユーザーをしっかり育てるという過程を飛ばしてしまうと、「これは自分たちの作品ではない」と判断されてしまう。しかも、いまだ連載中の作品で、誌面で展開中のストーリーを読んでいる読者とも乖離させないかたちで進めなければならないというハードルの高さもありましたが、フジテレビさんとは、まず、「これは中学生の青春成長物語」という共通認識をしっかり持った上で、逐次綿密に話し合いながらアニメ化、映画化のプランを進めてきました」(村越氏)

 コミック1巻は、アニメ放送が開始された15年1月に売上部数が再度上昇。アニメ化に伴う店頭展開に加え、3月公開の映画に伴う情報出しも加わって、この時点での既刊12巻がすべて同様に急速な伸びを示している。

 3月21日の映画公開週には、主演のHey! Say! JUMP・山田涼介を中心とする9人組、せんせーションズによるDVDシングル「殺せんせーションズ」(3月18日発売)がリリースされ、初動10.9万枚を記録し、DVD及びBD『「暗殺教室」1』も同27日にリリース。最新巻の『暗殺教室 13』は初動42.3万部を売り上げ、3/16付のオリコンランキング「コミック」部門の首位に初登場している。特にコミックについては、この13巻を筆頭に、映画化に伴う新たな読者の取り込みによって、以降もさらに高い水準でのセールスを続けそうだ。

(ORIGINAL CONFIDENCE 15年4月20日号より)

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  • BD/DVDも大ヒット(『「暗殺教室」初回生産限定版 1』(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会)
  • コミック『暗殺教室』1巻、発売から現在までのセールス動向

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