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「ヒット曲」には理由がある?――音楽プロデューサー・亀田誠治氏が分析

 なぜ「ヒット曲」は生まれるのか。ヒットの法則は果たして存在するのだろうか。そんな疑問に対して、音楽プロデューサー・亀田誠治氏が、12年間連載してきたコラムで、ランキングの上位にランクインした楽曲やアーティストをクローズアップし、その時代背景もふまえた独自の目線でヒットの理由に迫っている。

音楽プロデューサーの亀田誠治氏がヒットの理由を探る

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 1989年に音楽プロデューサー、ベースプレイヤーとして活動を始めた亀田氏は、これまで椎名林檎平井堅スピッツDo As Infinityスガ シカオアンジェラ・アキJUJU、秦基博、いきものがかりチャットモンチーなど、数多くのアーティストのプロデュースやアレンジを担当。

 椎名とは2004年に東京事変を結成(2012年に解散)し、2013年5月には4年ぶり2度目となる主催イベント「亀の恩返し」を東京・日本武道館で開催するなど、プレイヤーとしても第一線で活躍している。

 そんな亀田氏が、週刊エンターテインメントビジネス誌『オリジナルコンフィデンス』(オリコン・エンタテインメント刊)で連載してきたコラム「ヒットの理由」の中から厳選した85本を収録した著書『カメダ式J-POP評論 ヒットの理由』を今月28日に発売する。

 その中では、自身の「10年史」をはじめ「時代を映す音楽」「バンド」「ソロ・ユニット」「洋楽」というジャンルに分けて、ヒットの所以を細かく検証。平原綾香の「Jupiter」は「強い歌と泣けるメロディー カバーの新しい風を感じさせる」と説き、Perfumeの「ポリリズム」は「コンセプトの勝利 深みにはまるバーチャル」と称している。

 その他にも、昨年大みそかにNHK紅白歌合戦に初出場を決めたサカナクションのアルバム『sakanaction』を「人気の秘密は表現者としての抜きんでた存在感」と絶賛。斉藤和義の「やさしくなりたい」では「インパクト十分 リスナーを瞬時に惹きつけるイントロの魔法」と解説し、いきものがかりの「帰りたくなったよ」を引き合いに「徹底した楽曲至上主義 ニュータイプの路上出身アーティスト」と総評するなど、アーティストのスタイルもわかりやすく伝えている。

 こういった分析ができるのも、数多くのアーティストと交流を持ち、一流プレイヤーとして活動する亀田氏だからこそ。同著では、歌手・平井堅との対談も収録し、「僕らがポップにこだわる理由」を熱く語り合っている。

 亀田氏いわく、ヒット作品や大衆の心をつかむ作品は「たくさんの人に愛されている作品」。オリコンランキングの中から「自分の耳で選んだ『お気に入りの楽曲をレコメンドする』」ことを意識し、コラムを執筆した亀田氏は「僕の好きな音楽を、僕というフィルターを通して伝えていきたい」と呼びかけている。

 「ヒットの理由」――亀田氏を通してヒットソングやアーティストをあらゆる角度から紐解くことで、たどりつく答えが見えてくるのかもしれない。

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  • 著書『カメダ式J-POP評論 ヒットの理由』(オリコン・エンタテインメント刊)を今月28日に発売

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