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ランティスの“アニソン”が絶大な支持を受ける理由

 99年にアニソンに特化したレーベルとして設立以降、クオリティの高い作品を次々と発表し、多くのアニソン・ヒットを生み出してきたランティス。設立当時から同社のほぼ全ての音楽プロデュースに関わってきたのが、代表取締役副社長の伊藤善之氏だ。ランティスがアニソンファンから支持を受ける理由は、その音楽制作へのこだわりにあった。

■アニソンの概念を変えた楽曲制作へのこだわり

 ランティスから同社の音楽的な歴史の集大成とも言うべきセルフトリビュートアルバム『Heart of Magic Garden』が発売された。アニソン、声優ソングの中でも名曲と名高い楽曲を、生音を追求した新アレンジとオリジナルアーティストの歌唱で新録した本作は、「アニソンがブームではないことを証明するマスターピース」として、音楽にとことんこだわってきた同社が矜持を持って送り出す作品集である。

 ランティスはともにミュージシャン、音楽プロデューサーとしての経歴を持つ井上俊次社長と、伊藤副社長が99年に設立。当時、J-POPなどと比べてアニソンが軽視される風潮にあったなか、「音楽として質と価値の高いアニソンを作ろう」という志でのスタートだった。

 伊藤副社長によると、同社では設立当初から既存のアニソン作家は起用してこなかったという。いまや同社の筆頭作家で、数多くのアニソンヒットを送り出している作詞家・畑亜貴や、作編曲家・飯塚昌明らも伊藤氏が発掘した“才能”だ。

「いい楽曲を作るためには時間をかける必要がありますが、既存のアニソン作家はそんなペースには付き合ってくれません。僕は『これはランティスでは出せない』と思ったら何十回でも書き直させます。そこについてきてくれる作家とだけ仕事をしてきたんです」(伊藤氏/以下同)

 こうした楽曲へのこだわりは、『涼宮ハルヒの憂鬱』主題歌の「ハレ晴れユカイ」(最高位5位、累積12.5万枚)、『らき☆すた』主題歌の「もってけ!セーラーふく」(最高位2位、累積17.2万枚)など数多くのヒットとして結晶した。同社が認めた作家陣を、アニメ作品やアーティストに最も適した布陣でスタッフィングして楽曲を制作する。そんなスタイルを「ランティスはアニソンのファクトリーなんです」と語る。

■アニメと音楽を軸とした魅力的な商品の開発と挑戦

 同社は今やアニソンジャンルではポピュラーとなった数々の概念を定着させている。たとえば、アニメに特化したシンガー「アニソン歌手」もそうだ。こうした魅力的な商品の開発によって、音楽産業におけるアニソンの地位は格段に向上した。

 また現在のように世界各国でアニソンイベントが行われる以前から、積極的に海外にアーティストを送り出してきたことも特筆したい。特にJAM Projectは08年から毎年海外ツアーを行っている。今やアニソンはアニメとは独立した文化として世界中で受け入れられるまでになった。

 アニソンを軸にさまざまなチャレンジを行ってきたランティス。その根幹にあるのは、設立の志でもある音楽へのこだわりだ。従来のアニソンとはまったく違う思想から生み出される同社の楽曲はアニメファンからの信頼が高く、個々のアーティストや楽曲に留まらない「ランティスファン」を数多くつかんでいる。冒頭で紹介した『Heart of MagicGarden』には、そんな同社の音楽面へのこだわりが凝縮されている。(オリジナル コンフィデンスより)



関連写真

  • ランティスが送り出した名曲を形にとらわれない演奏方法と斬新なアレンジでアーティスト本人が再歌唱したセルフトリビュートアルバム『Heart of Magic Garden』
  • サウンドプロデュースを手掛けた伊藤真澄氏

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