東名阪の各ドームで1ステージずつ予定されていた今回のツアーだが、東京公演のチケットは予約段階でSOLD OUT。追加公演も飛び出す盛況ぶりで、全4公演の観客動員数は13万5000人にも上ったバックストリート・ボーイズ。洋楽ライブではケタ外れとも言えるこの数字は、アルバム『ネヴァー・ゴーン』のセールス以上に、彼らの人気を雄弁に物語る。東京ドームの内部は、彼らが初の来日公演を行った4年前の熱気そのままに、大興奮のオーディエンスがスタンバイ。場内が暗転すると同時に、その興奮は声にならない声へと変わり、大歓声に包まれる中、来日公演の幕が開けた。
暗転した場内。ステージ中央と左右に設置された巨大スクリーンには、ワールドツアー中のメンバーの仲睦まじい姿が映し出される。「ザ・コール」のイントロをBGMに、舞台裏で円陣を組んだ5人は、そのままステージへと歩を進め、映像とシンクロするかのように、サウンドもボリューム・アップ。そして一瞬のブレイクの後、ステージ上段に5人が登場!耳をつんざく華やかな特効がショーの始まりを告げると、A.J.のハスキーかつ硬派な歌声が、場内に響き渡った。メンバーはそれぞれ、互いの動きをピタリと合わせたタイトなダンスで魅了し、両手を広げてオーディエンスの歓声を受け止めていく。オープニングにして、テンションMAXの状態のまま、続く「ビューティフル・ウーマン」へ。厚みのある、ドラマチックなコーラスで魅了した。「こんばんはJAPAN!ゲンキですか?」と呼びかけたのはハウィー。「こうして日本に戻ってこられて嬉しいです。この時間は、ちょっと座ってリラックスしながら聴いてください」と告げると、ミディアム・バラード「モア・ザン・ザット」へ。「HELLO!今夜はみんなに3つの質問があるんだ」とオーディエンスに語りかけたのはブライアン。ファンが自分たちのアルバムをどれだけ持っているのかをリサーチ(このリサーチMCはすでにライブの定番)した後は、「このまま「クライミング・ザ・ウォール」はどう?ニック、来いよ!」とニックを呼び寄せ、ニックの耳をつかんだままステージ中央へ。「彼がギターを弾くのを見たくない?」と前振りしたのち、ニックのアコギの演奏とともに「クライミング・ザ・ウォール」へ。昨年の来日会見の際、「次回のツアーは2時間、計20曲をパフォーマンスする予定」と語っていたケヴィンのコメントそのままに、新旧の名曲の数々を立て続けに披露。心温まる楽曲と美しいコーラスで魅了してくれた。
アンコールでは、夕方の会見で「本番までに日本語を覚えて披露する」と言っていたケヴィンがいよいよミッションを敢行。「今夜は楽しんでくれた?13年間、ずっと応援し続けてくれて、どうもありがとう」と感謝の言葉を述べると、「僕たちも日本語で何か話さなきゃね」と告げて、「携帯の灯りをかざしてください」と号令。ドームの内部に無数の星が瞬くかのような光景は美しく、またその輝きのひとつひとつに込められたファンの思いを受け止めるかのような、しみじみとしたボーイズの表情が印象的だった。
日本公演ならではの特別な試みにして、またひとつ忘れられない思い出を作ったバックストリート・ボーイズ。こうしてまた大好きな日本のファンとの愛を深め、これからも素敵な歌声を届けてくれることと思う。