ORICON STYLE

2008年04月09日

せめぎあうギターとボーカル

 ロックにとってギターリフというものは、それだけで曲の魅力を決定づけてしまう大きな鍵を握っている。この曲での松本孝弘のギターリフは、タイトルどおり燃え上がるような熱さを感じさせ、強烈なインパクトとともにパワフルに迫ってくる。ギターリフとサウンドに、曲のエネルギーが伝わるような熱量が込められている。

 バッキングのギターも鋭さと厚みを持ち、稲葉浩志のボーカルとせめぎ合うかのようにスリリングな場面を展開。そして、楽器がブレイクした瞬間の“フメツノフェイス”というサビのフレーズ。それまでの豪快な音が止み、一瞬の静寂が訪れた箇所で歌われるだけに、聴くものすべての耳に残るフレーズだ。曲の持つ“火力”そのままに、メラメラと燃え上がるようなギターソロも強い印象を残す。最初から最後までハイテンションのまま突き進んでいくサウンドが爽快だ。

 そして、すべての瞬間を大事に生きていくことの大切さを歌う歌詞も深く胸を打つ。人は時間とともに変化していくものだけれど、会った人の記憶の中では最高の残像のまま輝いていたい。そういう気持ちで生きていくことで、その人にとって悔いのない生きかたができるはず。この曲では、自分自身が恥ずかしくない生きかたをすることの重要さを高らかに歌っている。強靭さとしなやかさを持った稲葉の歌声が、そんな想いを確実に伝えている。

20周年を迎え、さらに“燃え上がる”

 シンプルであるがゆえに、そこに込められたサウンドの説得力は大きく、言葉の喚起力も絶大だ。すべての音に耳を集中させれば、伝えたいことはダイレクトに飛び込んでくるし、すべての言葉をじっくりと味わえば、表現したいことはすみずみまで見えてくる。20年目となる彼らが放つロックの王道であり、新鮮な感動を体験できるナンバーと言えるだろう。

 また、すでに3月1日からKOSEの『エスプリーク プレシャス』CMソングとしてオンエアされているので、耳にした人も多いはず。待望のナンバーのシングル化だ。

 2nd beat「yokohama」は、ブルージーなミディアムナンバー。アコースティックギターの響きが広がりを感じさせ、どっしりとしたサウンドとともに、内面の描写と目に映る情景がつづられていく。逢えない人への想いを募らせる心情が切ない。

 3rd beat「希望の歌」は、疾走感あふれるストレートなロックナンバー。ポップなメロディーで歌われるのは、日常のなかにひそむ小さな発見と、それを見逃さず希望につなげようとする歌詞。何気ない日々を大事にするだけで希望が生まれることを、軽快なサウンドで表現している。

 現在は全国をツアー中のB'z。20周年を迎え、“燃え上がる”ライブを行っている彼らにとって、この「BURN  -フメツノフェイス-」がさらなるパワーアップを促す起爆剤になるのは間違いない。

(文:岡本明)

リリース情報

BURN−フメツノフェイス−

BURN -フメツノフェイス-
B'z
発売日:2008/04/16[シングル] 価格:\1,260(税込)
VERMILLION RECORDS 品番:BMCV-4008

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プロフィール

松本孝弘(G)、稲葉浩志(Vo)によるロックユニット。
1988年に結成、9月21日にシングル「だからその手を離して」でデビュー。
1990年6月13日、シングル「太陽のKomachi Angel」をリリース。
同年11月7日、アルバム『RISKY』をリリース。両作品ともに1位を獲得。
2006年1月25日、シングル「衝動」をリリース。1位を獲得。
2006年4月12日、シングル「ゆるぎないものひとつ」をリリース。1位を獲得。
2006年6月7日、シングル「SPLASH!」をリリース。1位を獲得。
2006年6月28日、アルバム『MONSTER』をリリース。1位を獲得。
2007年5月9日、シングル「永遠の翼」をリリース。1位を獲得。
2007年9月、アジア圏のミュージシャンとしては初となるハリウッド・ロック・ウォークに 殿堂入りを果たす。
2007年10月3日、シングル「SUPER LOVE SONG」をリリース。1位を獲得。
2007年12月5日、アルバム『ACTION』をリリース。1位を獲得。
2008年4月16日、シングル「BURN -フメツノフェイス-」をリリース。