ORICON STYLE

2007年01月17日
2007年冬 ドラマ主題歌特集
2007年のテーマ曲福袋、あなたの耳にフィットするのはどの曲?
“実績組”女性アーティストが多数登場

 この冬の主題歌の傾向として明らかなのは、女性アーティストの作品が多いということ。しかも、ニューフェイスが中心ではなく、これまでにいくつものヒット曲を送りだしてきた“実績組”が揃っている点だ。

安室奈美恵
特集
倉木麻衣
大塚 愛
インタビュー

 安室奈美恵が歌うのは、釈由美子主演のラブコメディ『ヒミツの花園』(フジ系・火10時)の主題歌「Baby Don’t Cry」。ドラマタイアップとしては2年半ぶりとなるが、耳なじみの良さだけを追求していないところに注目。ちょっぴりせつなくて、でも前向きになれる歌詞が、奥行きのあるサウンドと一体になって頭の中で鳴り響く。回を追うごとにこの曲にハマっていく人が続出しそうな、深みのある曲だ。
 数々の名バラードを持つ中島美嘉が再び名曲を送りだす。それが『ハケンの品格』(日テレ系・水10時)の主題歌「見えない星」である。人間的には欠点がありながらも完ぺきな仕事をこなす派遣社員を主人公にもってきた、篠原涼子主演の話題作。『anego〜アネゴ』の脚本家と再び組んだことでも注目だが、中島の絶品バラードがドラマの余韻を倍加させること必至。確実に、彼女の名作リストが厚みを増す。
 倉木麻衣の新曲「Season of love」は9シリーズ目に入った『新・京都迷宮案内』(テレ朝系・木8時)の主題歌。「Love, Day After Tomorrow」 「Stay by my side」など彼女の代表曲を手がけた大野愛果&Cybersoundとの約3年ぶりのコラボということもあって、ウエット感やスリリングな展開など、斬新ながらも安心して耳に溶け込んでくる感触が心地いい。“朝が来ない夜はない”というメッセージが身体を突き抜ける。
 この他にも、大塚 愛 「CHU-LIP」を主題歌に迎えた小西真奈美主演作『きらきら研修医』(TBS系・木10時)のストーリーとサウンドのフィット感や、『わるいやつら』(テレ朝系・金9時)で再び松本清張ドラマのテーマを歌う安良城 紅の新作「LUNA」などポップス系女性アーティストの話題作は尽きない。

新人からベテランまで個性溢れるラインナップ
森山良子
夏川りみ

 しかし、何と言っても注目なのは、映画『硫黄島からの手紙』で一躍脚光を浴びている二宮和也が主役を演ずる倉本聰ドラマ『拝啓、父上様』(フジ系・木10時)のテーマ。この曲をデビュー40周年を迎えた実力派、森山良子が担当することだろう。フランス語で“ペーパー”のことを意味する主題歌「パピエ」はワルツのリズムに乗って軽やかに展開していく“粋”なナンバー。やわらかく包むように聴く者をその歌世界に引き込んでいく。
 実力派をもう一組。「涙そうそう」(作詞は森山良子!)が驚異のロングヒットを続ける夏川りみがマッキー作品を歌う。ナショナル劇場『浅草ふくまる旅館』(TBS系・月8時)の主題歌「フルサト」は槇原敬之の作詞・作曲・編曲。浅草の老舗旅館を舞台に描かれる人情喜劇を彩るこの曲は、故郷を持たない人にもぜひ聴いて欲しいハートウォーミングな作品。めくりめく音の広がりと優しい歌詞、夏川の円みを帯びた声質が、聴くほどに疲れた心を落ち着けてくれる。マッキーもコーラスで参加。

やなわらばー
ナナムジカ
インタビュー
コブクロ

 その夏川と同じ沖縄県石垣島出身の女性デュオが、やなわらばー。昨年11月に彼女たちがリリースした「拝啓○○さん」が、仲間由紀江主演のホームドラマ『エラいところに嫁いでしまった!』(テレ朝系・木9時)の主題歌に起用された。楽曲のキーワードは「ありがとう」。嫁いだ先の嫁仲間やその夫、姑など憎めない登場人物が織り成す魅力的なストーリーを、真摯な彼女たちの歌声がさらに味のあるものへと引き上げている。楽曲はケツメイシRYOJIのプロデュース。
 女性2人組といえば、ナナムジカの新曲「心音」がテレビ東京系のドラマ24『クセノス』(金0時12分)の主題歌に抜擢された。これでデビューからの4作が全てドラマに起用され、3作連続で主題歌を担当することとなった。今作でも、聴き手の感情の琴線を揺らし続ける絶妙なボーカリゼーションとサウンド構築が光る。
 同じく、こちらも主題歌に引っ張りだことなっているのがコブクロ。今回はなんと『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジ系・月9時)への曲提供。超ベストセラーの連続ドラマ化、それも“月9”の主題歌ということで注目度はいやがうえにも高いだろうが、そんな期待を裏切らない情感豊かな作品を完成させた。「蕾」というタイトルが示す成長途上のシチュエーションが、日本中を感涙させた親子のドラマとシンクロしてくる。名作「桜」にも通ずる圧巻のコブクロ節が再び日本中を酔わせる(今春発売予定)。

マンガ、小説、ブログなど原作ファンも期待
CRAZY KEN BAND
平井堅
インタビュー

 男性アーティストでは、の恋愛応援歌「Love so sweet」が松本 潤主演の『花より男子2』(TBS系・10時)の主題歌としてオンエアされている。幅広い音楽性を持つ嵐は、この作品では青春ポップスに正面からチャレンジ。突き抜けるような青空と爽やかに吹き抜ける風のような清々しさと明るく前向きなメロディが心地よく耳をくすぐる。ORICON STYLEの『放送前・ドラマ期待度ランキング』でも1位を獲得した話題作だけに、新たなファン層の獲得も十分可能だ。
 そのタイトルからして十分興味を惹かれるユースケ・サンタマリア主演『今週、妻が浮気します』(フジ系・火9時)。ネットの掲示板書き込みに端を発した書籍を原案にドラマ化されたこのユニークなストーリーを味付けするのは、こちらも個性的なサウンドでオンリーワンの世界を築いているCRAZY KEN BAND。主題歌「てんやわんやですよ」は、主人公の心境を存分に盛り込んだソウルナンバー。てんやわんやなのに、聴いているうちにどうしようもなく楽しくなってきちゃうのはなぜ?
 この他にも天海祐希主演の『演歌の女王』(日テレ系・土9時)の主題歌「君の好きなとこ」を平井堅が担当している。あの『女王の教室』のスタッフが新たに打ちだした作品であることに加えヒットメーカー平井の加入で話題性はさらにアップ。その完成度が期待される。
 期待の作品をもう一作。木村拓哉を始め、超がつくほどの豪華キャストが集結した山崎豊子原作の『華麗なる一族』(TBS系・日9時)は、服部隆之・指揮によるフィルハーモニア管弦楽団による演奏がメインテーマとして使われる。映像からにじみ出る時代背景とマッチングしたオーケストラサウンドに注目してほしい。

(文:田井裕規)