ORICON STYLE

2005年05月25日

 小田和正が待望のニューシングル「たしかなこと」(23th)をリリースした。さらに、昨年TBSで放映された『風のようにうたが流れていた』のDVDも同時リリース。そして、6月15日には、約5年ぶりとなるオリジナルアルバム『そうかな』(7th)も発表する。
 2001年発表のセルフカヴァーアルバム『LOOKING BACK 2』が、オリコン・アルバムチャート1位の最年長記録を樹立。翌年のベストアルバム『自己ベスト』では、同チャート1位で最年長記録を更新。小田和正といえば、とかく“最年長記録”という枕詞がついてしまうアーティストである。今回も期待されるシングルとDVD、アルバムの3アイテムを一挙紹介。

 「たしかなこと」は、前作「まっ白」(03年2月25日)以来の1年3ヶ月ぶりのシングルリリースである。しかし、久しぶりという感じがしない人も多いだろう。それもそのはずで、これまでCMや番組のテーマソングで、そして4年連続で放映したTBS特番「クリスマスの約束」でも、小田和正の音楽は流れ続けていたからだ。
 このシングルは、明治安田生命の企業CM用として作られたものだ。企業側から“「言葉にできない」以上の楽曲制作を”という依頼を受け誕生した曲。また新春ドラマ『星野仙一物語〜亡き妻へ贈る言葉』の主題歌としても起用され、すでに知っている人も多いはずだ。この曲は、大切な人を守っていくこと、愛や幸せの意味が描かれている。
 そして、カップリングはオフコース時代の楽曲をセルフカヴァーする、恒例のLOOKING BACKシリーズ。今回の楽曲には、佐藤竹善やBank Bandなどがカヴァーしたことでも知られる、「生まれ来る子供たちのために」を収録。この曲はオフコースの80年発表のシングルで、当時ソ連がアフガニスタンに侵攻したときの衝撃や、子供たちが傷ついていく光景から創りあげた楽曲である。熟成されたコーラスワークと強いメッセージソングは、もはや邦楽のスタンダードナンバーだ。
 小田和正の創り出す音楽は、人が生きていく時間軸と共にとけこみ、成長していくものが多い。わかりやすい言葉で心情を表し希望を生
み出す歌詞は、唯一無二の存在といえる。この2曲も人間の素直な感情が全面に出たシングルだ。

たしかなこと
小田和正
2005/05/25[シングル]
\1,050(税込)
BMGファンハウス
FHCL-7002
CDを購入する
[楽曲情報]
01. たしかなこと
02. 生まれ来る子供たちのために

明治安田生命 CMソング
TBSテレビ系ドラマ『星野仙一物語〜無き妻へ贈る言葉』主題歌


 同日発売となるDVDは、昨年放映され話題となった小田和正初のレギュラー番組『月曜組曲「風のようにうたが流れていた」』。昨年末の『クリスマスの約束』でも総集編が放映されたが、今回のDVD化にあたり、時間の都合上放送されなかった楽曲やトークも追加収録された「完全版」。番組内容は、小田和正がこれまでの人生で心に残った数々の名曲を紹介・演奏していくもの。筆者も収録に何度か参加したが、この番組収録は生演奏のライヴ一発録りで構成され、さらに、収録後、納得のいかない楽曲だけを再度演奏するというこだわり。この番組のために何度もリハーサルを重ねて収録に望んでいるだけに、クオリティの高さはいうまでもない。


風のようにうたが流れていたDVD−BOX
小田和正
2005/05/25[DVD]
\14,910(税込)
BMGファンハウス
FHBL-1008〜11
DVDを購入する


 6月15日には、約5年ぶりのオリジナルアルバム『そうかな』が発売される。収録曲はドラマ主題歌や番組テーマ曲となった馴染みのある楽曲が多いが、すべてアレンジされ直し、ブラッシュアップされている。しかも新曲が4曲収録されているのは、ファンには気になるところ。だから、あえて新曲のみを紹介する。昔のオフコースを彷彿とさせるやわらかい質感の「静かな場所」。さわやかなサウンドの「Re」では、ありふれたことから幸せが生み出せることを教えてくれる。小田節全開のキャッチーな「正義は勝つ」は、ライヴで盛り上がることは必至。アルバムラストを飾る「そして今も」は、人生を振り返るスローナンバー。
 アルバムを聴き終えると“生きてゆくということ”を改めて考えさせられた。大げさなようだが、アルバムを聴けば聴くほど強く思う。ささいなこと、ありふれたことからでも、気持ちを切り変えて前向きに生きていける。そんな元気をくれるアルバムだ。不朽の名作「言葉にできない」(82年発売)が時を経て成長していったように、おそらくこのアルバムの中からも、世代を超えて感動できる楽曲が生まれるだろう。名盤になるにふさわしい、濃いアルバムである。

そうかな
小田和正
2005/06/15[アルバム]
\3,059(税込)
BMGファンハウス
FHCL-2023
CDを購入する
[楽曲情報]
01. まっ白
02. 静かな場所
03. 大好きな君に
04. 僕らの夏
05. Re

06. 正義は勝つ
07. たしかなこと
08. 僕ら
09. 明日
10. 風のようにうたが流れていた
11. そして今も

(文:井桁学)

1947年9月20日生まれ。神奈川県横浜市出身。
1969年、オフコース結成。
1970年4月5日、シングル「群衆の中で」でデビュー。
1979年、シングル「さよなら」「Yes-No」等ヒット曲をたて続けにリリース。
1986年11月1日、初のソロシングル「1985」をリリース。
1991年2月6日、シングル「ラブ・ストーリーは突然に/Oh! Yeah!」で、シングルCD史上最高の270万枚を売り上げる。
1992年1月25日、アルバム『sometime somewhere』、シングル「いつかどこかで」をリリース。
1992年2月1日より、全国東宝系にて第一回監督作品映画『いつかどこかで』(企画・脚本・監督・音楽:小田和正)がロードショー公開。
2001年5月16日、セルフカバーアルバム『LOOKING BACK2』で、アルバムチャート1位の最年長記録を樹立。
2002年2月27日、シングル「キラキラ(フジテレビ『恋ノチカラ』主題歌)/I LOVE YOU」をリリース。
2002年4月24日、ベストアルベム『自己ベスト』で、アルバムチャート1位の最年長記録を更新。自己最高のアルバム・セールスを記録。
2004年2月23日、シングル「まっ白(TBS系ドラマ『それは突然嵐のように・・・』主題歌)/たそがれ」をリリース。
2005年5月25日、シングル「たしかなこと」、DVD『風のようにうたが流れていたDVD−BOX』をリリース。
2005年6月15日、アルバム『そうかな』をリリース。
小田和正オフィシャルサイト