ORICON STYLE

2005年04月06日
 日常のワンシーンの中でふと感じるささやかな思いをテーマにした曲が多かった松たか子が、今回はグッと世界観を広げ平和や幸せを願うメッセージ性の強いナンバー「未来になる」をリリースした。本人いわく“押し付けがましくなりそう”“がらじゃない”と、あえて避けてきたテーマだったが、曲とアレンジを制作する中で自然と湧いてきた思いであり言葉だったとのこと。だが、そこには懸念していた“押し付けがましさ”は微塵もなし。資生堂ホワイティアのTVCMタイアップとして流れているサビの部分は“「あなた」がいて「わたし」がいて、それが私たちの未来になる”と、一見、恋愛の歌にも取れる表現でメッセージ性をあえて抑制。ほかの部分でもあからさまな言い回しは一切使わず「この悲しい世界で迷わぬように」「その笑顔が曇らぬように」と、訴えかけるというより言葉をポンと投げ、あとは聴き手にゆだねる“幅を持たせた”フレーズが並ぶ。

 さらに春らしい軽やかなメロディの中に、適度な重みと湿り気を含んだ曲調がまたいい。優しく心地良いピアノの旋律で始まり、サビに向かってバックに流れる打楽器の重厚感が徐々に増し、詞のドラマ性を盛り上げていく。でもここでもあくまで控えめに抑え気味ってところがポイントで、ボーカルもしっとりとして淡々とした出だしのテンションを維持。その抑制の効いた歌声やアレンジが逆にテーマの重さを際立たせ、聴けば聴くほど気持ちの奥深い部分に沁みていく。この満ち引きの加減は見事。

 そして今回はカップリング「愛のうた」もテーマは愛と幸せを願う心。曲調はタイトル曲から一転、爽やかでカラっとした“湿り気”のないナンバーだが、押し付けがましさは皆無で、すっと曲に入りこめるという点では同じ。幸せな未来を願うこと。それは自然で当たり前の気持ちだから、構えず、力まず伝えたい。今回収録された2曲には松たか子のそんな思いがこもっている気がした。
(文:若松正子)
『ガープの世界』。最後の最後になるにつれてすごくなっていくストーリーがいいし、ロビン・ウィリアムスが好きなんですよ。あと「アンダーグランウンド」っていうユーゴスラビアの映画も好きですね。戦争中に地下で暮らしてる人の話で、すごくマニアックなんだけど印象に残ってますね。
エアロスミスさんとGOING UNDER GROUNDさん。移動中の車の中で聴くことが多いですね。舞台から帰ってくる時は爆音で聴いてます(笑)。
アロマですね。アロマポットをたまたま無印良品で買って、花粉症対策も兼ねて匂いものを少しずつ集めてます。舞台の楽屋でもよく炊いてます。
すごくいいところにセカンドハウスを持って、都会には仕事の時だけ戻ってくるみたいな生活は素敵ですよね。“ちょっとナポリに帰ってくるわ”みたいな(笑)、すごく適当に場所は言ってますけど、そういう旅慣れたっぽい感じには憧れますね。
(文:若松正子)
1977年6月10日生。東京都出身。本名:藤間 隆子(ふじま たかこ)。
身長:165cm 血液型:A型 双子座 趣味:映画、舞台鑑賞 特技:ピアノ
1993年10月、『人情噺文七元結』のお久役で初舞台、1994年大河ドラマ『花の乱』で女優デビュー。確かな演技力と純真で可憐なイメージで舞台・ドラマ・映画・CMなどで大活躍。代表作はドラマ『ラブジェネレーション』、『明るいほうへ明るいほうへ〜童謡詩人金子みすヾ〜』、舞台『天涯の花』『セツアンの善人』『オイル!』、映画『隠し剣鬼の爪』など多数。
1997年3月21日、シングル「明日、春が来たら」で歌手デビュー。初登場8位を獲得。
1998年9月23日、アルバム『アイノトビラ』で自己最高3位を獲得。
以降もシングル17枚、アルバム6枚をコンスタントにリリース。
2004年9月1日、シングル「時の舟」で自己最高5位を獲得。
2005年4月6日、ニューシングル「未来になる」リリース。
未来になる
松たか子
2005/04/06[シングル]
\1,100(税込)
ユニバーサルミュージック
UPCH-5300
資生堂「ホワイティア」CMソング
【楽曲情報】
01.未来になる
02.愛のうた
03.未来になる -Instrumental-

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