ORICON STYLE

2010年07月28日

楽曲と今まで以上に熱く向き合えている

加藤ミリヤ

――加藤ミリヤ、解き放たれましたね。
【加藤ミリヤ】 そのとおりですね。本当に自由に表現していているなって感じます。
――音楽がよりジャンルレスになってきたところには、価値観の変化などがあったのですか?
【ミリヤ】 今の私は、より「カッコいい」自分を見せたいなという感覚で…。上手く言葉で説明できないんですけど、アーティスト生活を長い目で見たときに、カッコいい音・カッコいい自分を追求する時間も必要なんじゃないかな?と思ったんです。そうなると音をすごく細かく追求したり、ジャンルレスになったりして。っていうのは、私のなかで結局どんな音であっても加藤ミリヤは加藤ミリヤなんだっていう確信ができてきたからなんだと思うんです。なので楽曲とも今まで以上に熱く向き合えているなって感じます。
――前作の『Ring』のときは切ない曲が多かったと思うんです。歌詞の面も含めて、そこからの変化も感じられますね。
【ミリヤ】 そうですね。今回は強いなと感じます。
――それは精神的に強くなったことの顕れ?
【ミリヤ】 だと思います。『Ring』のときは、自分の弱さを全面的に出したいと思って曲を書いていたのですが、その『Ring』を結果的にいろんな方に聴いていただけたことが、自分のなかで強さに変わったというか。自分の感性をもっと信じてあげられるようになったんですよね。そうすると、どんどんいろんな音が浮かんできて。だからこそ言葉も強くなっているんだと思うんです。悲しみというモノも受け入れられるようになってきて、それも強さにつながっていってるんじゃないかな?っていう感じがします。
――シングル曲以外は、いろんなプロデューサーの方と楽曲制作をされていますね。
【ミリヤ】 そうなんです。今回は初めての方が多いんですけど、自分の中でどんなジャンルにトライしてもブレない自信があったので、初めての方でも躊躇(ちゅうちょ)することはなかったですね。プロデューサーの方それぞれのキャラクターがあるので“こういう曲を作りたいからこの人”というのはかなり明確だったと思います。
――ミリヤさんが言った“強い気持ち”のなかでも、「Don't wanna let go」は、日常の中でリアルにがんばっているミリヤさんが描かれているのかな?と思ったのですが。
【ミリヤ】 そうですね。自分の感情を書きました。モチベーションとか、常に自分が前進させていくために必要なモノのひとつに欲求があって。自分がこうしたいとかこうなりたいっていう感情が、自分を成長させるし、“常に魅力的な人間であるためには成長し続けていなくてはいけない”と、いつも母から言われていました。でも忙しくしているときに、ふと“私にとっての幸せって何なんだろう?”と思うことがあるし、いろんなモノが自分の手の中にあって、そのなかで“何が本当は一番大切なんだろう?”って迷うときがあって、そういうときに書いた曲なんです。

“なぜ歌うのか?”というメッセージがアルバムラストに――

――そしてアルバムのタイトルチューンである「HEAVEN」は、理想の生き方…なんですかね?
【ミリヤ】 はい。私が常に心がけたいなと思っていることです。HEAVENって死を連想する方もいるかな?と思ったし、自分のなかでもどこかそういう想いがあったから、“もし明日が来なかったら”とか“今日が最後の1日だったら”という言葉が自分のなかから出てきたんだと思うんです。そして今日という1日を本気で生きていくということ、この瞬間とちゃんと向かい合っていくことを、私はいつもやらなくてはいけないと思っているんです。そうすることで人にも優しくなれたり、ちょっと勇気を持てたりすると思うし、みんながそういう意識のなかで過ごすことができたら、そこにHEAVENというモノが広がっていくのではないか?ということを伝えたかった曲です。
――“今日が最後の1日だったら”(歌詞より)、ミリヤさんは、何をしたいですか?
【ミリヤ】 ……ライブかな。ステージが一番、自分がいるべき場所だと思うし。本来自分が伝えたい人が目の前にいる、そんな理想的な環境ってなかなかないなって思うので、やっぱりファンのみんなの前でステージに立ちたいかな…と思います。
――もうひとつ気になったことが、アルバムのラストが切なく終わっていますよね。「Silent Ocean」のラブバラードから、切ない「終わりなき哀しみ」へと続いて終わるのは、何故なんだろう?と。
【ミリヤ】 聴き終わったあとにすごく余韻が残るアルバムにしたかったので、その流れのひとつとして「Silent Ocean」を最後から2番目に入れました。
――では、そこからなぜ「終わりなき哀しみ」へとつながったのですか?
【ミリヤ】 一番最後を恋愛の曲にしたくなかったんです。アルバムの最後に自分がどんなメッセージを残したいのか?と考えたときに、この楽曲は“私がなぜ歌うのか?”ということについて書いた歌だったのでこの曲を選びました。悲しいという感情が一番私に曲を書かせたがる感情で、思い起こすと最初からそうだったんだと思います。
――というと。
【ミリヤ】 まだ曲を書くようになる前に詩を書いていたときも、“悲しい”という気持ちを最初に書いていて。だからそれが、私が言葉を書いている一番の理由なんです。悲しいってネガティヴな感情だけれど、私の場合それを詞にすることによってちゃんと受け入れることができたんです。受け入れることで前に進んでいって、それを強さに変えていくことができるっていうのは、言葉を書いているからなんです。この歌の最後に<Won’t you come with me?>(ついてきてくれる?)と歌っているんですけれど、それはアルバム16曲を歌い終えて、“私は、このまま歌い続けていくことにしました。こんな私にみんなはついてきてくれる?”という問いかけをしているんです。
――そういう意味だったんですね。<終わりなき哀しみは 私の愛すべき運命の恋人>という言葉は一見、切なすぎますけれどね。
【ミリヤ】 そうなんですよね…。弱くもあり、強い言葉でもあるなと、私は思っています。
――それはこの先、運命の恋人と生きていく覚悟ができたということですね。
【ミリヤ】 改めてそう感じました。だから、言葉を綴り、歌い続けていきます。

(文:三沢千晶)

Release

HEAVEN【初回生産限定盤DVD付】

HEAVEN【初回生産限定盤DVD付】
加藤ミリヤ
発売日:2010/07/28 [アルバム]
価格:\3,675(税込)
ソニー・ミュージックレコーズ
品番:SRCL-7343/4

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HEAVEN【通常盤】

HEAVEN【通常盤】
加藤ミリヤ
発売日:2010/07/28 [アルバム]
価格:\3,059(税込)
ソニー・ミュージックレコーズ
品番:SRCL-7346

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profile

  • 14才から作詞・作曲を始める。
  • 2003年、レゲエディスコロッカーズのアルバムの1曲にゲストボーカルとして参加し、翌年童子-Tの「勝利の女神」にフィーチャリング参加するなど、デビュー前からクラブシーンを騒がす存在に。
  • 2004年9月8日、シングル「Never let go/夜空」で待望のデビュー。
  • 以降、「19 Memories」 「SAYONARAベイベー」 「20-CRY-」など、ヒット曲をリリース。
  • 2009年5月13日、加藤ミリヤ×清水翔太名義でシングル「Love Forever」をリリース。
  • 2009年7月8日、アルバム『Ring』をリリース。
  • 2009年9月2日、初のベストアルバム『BEST DESTINY』リリース。初登場1位を獲得。
  • 2009年7月28日、アルバム『HEAVEN』をリリース。

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