「今回の取材は何日間かあったんですけど、最初のうちは言いたいことがうまく言葉にならなかったんですよ」
BUMP OF CHICKENの藤原基央は、9月20日に発売になる『人形劇ギルド』についてそう言った。
「結局言いたいのは“音楽”と“映像作品”という別々なものとしてではなく見てほしいということなんですけど、それがうまく表現できなかったんですね。つまり僕らの気持ちとしてはCDをリリースした時と同じなんです」
『人形劇ギルド』は、タイトルにあるように彼らの4枚目のアルバム『ユグドラシル』に収録されていた曲「ギルド」を基に作られた人形劇。精巧に作られたキャラクターを1コマ毎に少しずつ動かして撮影された、ストップモーション・アニメーションと呼ばれるものだ。原作と脚本は藤原基央。そのアイディア自体は、2004年にアルバムがリリースされた時からあったのだそうだ。
「あのアルバムが出て、ツアーが終わってしばらくしてからスタッフさんからアルバムに入っていてシングルになっていない曲にスポットを当てようということでプロモーションビデオを作ろうという話が出たんです。それがこのプロジェクトの出発点かな。それにはお話がいるね、と言ったら藤原が次の日にレポート用紙2枚くらい書いてきましたね。脚本というより人のキャラクターとか設定。それもこういう仕事をしているということだけじゃなくて、こうやって生きているというところまで書き込んであって。更に、ここには書いてないんだけど、と言ってホワイトボードを使いながら、島の説明なんかもしてくれたんですよ」(升秀夫)
「僕らの曲はどれもシングルになる可能性がありますから、書いていた時に、もしこの曲がシングルになるとしたら、PVもあるだろう、でも、俺たちが出るのはいつものようにあんまり好きじゃないなと思った時に、クレイアニメで炭鉱夫がひたすら炭鉱を掘っているという断片的なものはありました。ライブでもシーケンサーで鳴らしていた鉄の音は炭鉱夫のイメージでしたし。でも、そこまで考えた時に、これはPVではないなと。宣伝映像じゃないじゃないですか。いけない、そんな邪な考えは捨てよう、みたいな気分でした(笑)。ですから、現実にこの曲でPVを作ろうという話が出るまではすっかり忘れてましたね」(藤原基央)
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